Dancing in the Rain

Life is not about waiting for the storm to pass but about learning how to dance in the Rain.

(4)義務付け訴訟

義務付け訴訟は、無名抗告訴訟として解釈上その許容性が論じられてきた。この点、①全面否定説、②全面肯定説、③補充的肯定説に大別され、③が通説・判例であった。一部の裁判例では、それが許容される要件として、①一義性、②緊急性、③補充性が示されていた。平…

(20)国際人権法

Ⅰ人権保障の国際化の史的発展 1国際的人権保障の前史的概要 マグナ・カルタ、権利章典、仏人権宣言、米独立宣言など欧米諸国で発展 しかし、国際法の規律事項ではなく、国内管轄事項とされた 例外①奴隷取引の規制②宗教上の少数者保護③労働者の保護のための…

(19)国際法における個人③

Ⅴ 個人の国際犯罪 1国際犯罪の概念と類型 国際法によって規律される犯罪という意味での「国際犯罪」 海賊は「人類一般の敵」 単に当該犯罪が行為が渉外性・国際性を持つにすぎないもの ex.実行地が複数にまたがる場合や犯人の国外逃亡の場合=国際的司法共…

ニカラグア事件 管轄権・受理可能性判決

ニカラグア VS 米国 管轄権・受理可能性(国際司法裁判所) 1984年11月26日 <事実と経過> 1979年7月、ニカラグアで、反政府組織サンディニスタ民族解放戦線が左翼革命政権を発足 1981年1月に発足した米レーガン政権は、ニカラグア政府が…

(18)国際法における個人②

Ⅲ 犯罪人の引渡し 1犯罪人引き渡し制度の発展 古代中世ローマ法から、グロティウスによる「引き渡すか、処罰するか」、ヴァッテルも同旨 フランス革命以後、政治犯は引渡しの対象から外れる 1833年ベルギー犯罪人引渡法→19世紀以降、法的枠組みが確立…

(17)国際法における個人①

Ⅰ 国籍 1国籍の概念 国籍 nationality :人を特定の国家と結びつける法的な絆 近代国家はその構成員たる国民の存在を前提 人は国籍の取得によって場所を問わず本国の統治権に服する(国家管轄権の属人主義)国籍付与は国家の文化・経済・国防上の観点だけで…

パレスチナの壁事件

ICJ勧告的意見 2004年7月9日 諮問機関:国連総会 <事実と経過> 戦後、国連総会決議181はアラブとユダヤの間での領域分割計画の採択と履行、並びにエルサレム市の特別国際制度の創設を勧告。 パレスチナ・アラブはこの計画を均衡を欠くとして拒否…

(16)外交・領事関係法②

Ⅳ 領事関係法 1領事制度の歴史 中世の十字軍時代 地中海東方には商業都市の居留地 領事は商人仲間の長として選任、商人相互の裁判や滞在国政府との交渉 15世紀、ヨーロッパ相互国間でも普及 17、18世紀、主権国家体制のもと変貌 ①領事は本国政府が直…

(15)外交・領事関係法①

Ⅰ 外交使節制度の発展 1外交使節制度の歴史 古代ギリシャ・ローマ;特定の目的のために派遣される特派使節 13世紀ヴェネツィア:常駐外交使節の制度 イタリアの各地に派遣 15世紀にはイタリア各都市国家、ウェストファリア以降一般化 18・19世紀を…

(6)改正行政不服審査法等

2014 年6月 13 日に,公正性の向上,使いやすさの向上,国民の救済手段の充実の観点から 抜本的に見直された行政不服審査法ほか関連二法(行政不服審査法の施行に伴う関係法律の整 備等に関する法律,行政手続法の一部を改正する法律)が公布 ただ肝心の行政不服審…

(3)無効等確認訴訟

無効等確認の訴えとは、処分・裁決の有効・無効または存在・不存在の確認を求める訴えである(行政事件訴訟法3条4項)中心的に、議論されるのは、処分裁決の無効確認を求める訴えである。 行政処分は、それが違法であっても当然には無効とはならず、権限あ…

(13)争議行為の救済・紛争解決

⑴ 労働委員会による調整 斡旋 調停 仲裁 開始要件 一方の申請または職権 原則として双方申請 双方申請のみ(または労働協約による) 機関 斡旋員(会長が指名) 調停委員会(公労使三者構成) 仲裁委員会(公益委員等) 解決案 斡旋案(拘束力なし・出さなく…

ベルヌ条約事件

未承認国(北朝鮮)VS 日本法人 <事実と経過> 2002年、北朝鮮の行政機関であるXは、同国で制作された映画の日本国内における独占的な上映権等を映画映像会社である日本法人Yに許諾。 テレビ局等を運営する日本法人ZはXおよびYの許可を受けずにそのニュ…

(12)不当労働行為

⑴ 不当労働行為制度の意義 団結権を侵害する使用者の行為を類型化してこれを禁止し、その違法行為について労働委員会の救済命令で救済を図ろうとする制度 労働委員会の広い裁量権=原状回復主義 規定は犯罪構成要件ではなく、弾力的な解釈が可能 ⑵ 不当労働…

(11)労働協約

⑴ 労働協約の意義 労働組合と使用者又はその団体との間でなされた労働条件その他に関する合意を、書面に記載して両当事者が署名・記名押印したもの(労組14) 名称の如何は問わない また、基本となる協定の他に賃金協定など別個に存在してもよい ⑵ 労働協約の…

(10)争議活動・組合活動

⑴ 争議行為の意義 広く「業務の正常な運営を阻害する行為」 団体交渉の行き詰まりを打開して要求を実現させるために用いる圧力手段 争議行為の当事者の拘束 信義則:①争議行為の開始は団体交渉拒否や要求拒否が前提②手続として事前の予告が必要 武器対等の原…

核兵器使用の合法性事件 Legality of the Threat or Use of Nuclear Weapons

諮問機関:国連総会 勧告的意見(ICJ) <事実と経過> 1992年 ニューヨークの核政策法律委員会が1989年に設立した「核兵器国際法律家協会(IALANA)」が「世界法廷プロジェクト」を構成。 同協会は核兵器の合法性についてICJに勧告的意見を求めるう…

(9)団体交渉

⑴団体交渉の意義 労働組合が団結の力を背景にして、使用者と対等の立場で労働条件等の交渉を行うこと 使用者には団交応諾義務があるが、労働者側にはない(労組7条2号) ⑵ 団体交渉の要件・手続 団交当事者=合意文書の当事者となりうる者 使用者側=使用…

(8)労働組合

⑴ 労組法上の労働組合 ①労働者が主体となって②自主的に③労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として④組織する団体またはその連合団体(労組2条) ⑤組合の民主的な運営を確保するために法定された事項を記載した規約を作成するこ…

(7)就業規則・懲戒

⑴ 就業規則の意義=「多数の労働者にかかる労働条件や職場規律について使用者が定める規則」 その趣旨は、就業規則を作成させることによって労働条件等を明確化し、使用者による恣意的な運用を避けること ⑵ 作成・変更手続 「常時10人以上の労働者を使用す…

ロッカビー事件 Cases concerning the Aerial Incident at Lockerbie

リビア VS 米国・英国 国際司法裁判所 先決的抗弁判決 1998年2月27日 <事実と経緯> 1988年12月21日、スコットランドのロッカビー上空でパンアメリカン航空103便が爆破。これにより乗客259名(内米国民189名)と住民11人が死亡。…

(6)年少者・女性

⑴ 年少者の労働条件:就学年齢に合わせて段階的な規制 使用者は児童が満15歳に達した日以後最初の3月31日が終了するまで労働者として使用できない(労基56条①) 未成年者は法定代理人の同意を得なければ、労働契約を締結できないが、独立して賃金を請…

(5)年次有給休暇

⑴現行法上の休暇 年次有給休暇(労基39条)、産前産後の休暇(65条)、生理日の休暇(68条)など ⑵年休権の意義・法的性質・使用者の時季変更権 使用者は一定の要件を満たした労働者に法所定の日数の年休を与えなければならない(39条①) 他方で、使…

ノッテボーム事件

リヒテンシュタイン VS グアテマラ 国際司法裁判所 管轄権:1953年11月 本案:1955年4月6日 <事実と経緯> 1905年、ドイツ人ノッテボームは中米のグアテマラに渡り、そこに生活の根拠を置いて商業・金融業を開始。 第二次世界大戦の直前に…

(4)労働時間・休憩・休日

⑴ 労働時間の意義:使用者の指揮監督の下にある時間(判例) 作業と作業の間の手待ち時間も含まれる 仮眠時間中、仮眠室における待機と警報や電話等に対して直ちに相当の対応をすることを義務付けられている場合、仮眠時間も労働時間に当たる 不活動時間も労…

(3)賃金

⑴ 賃金の意義:労働の対償として、使用者が労働者に支払うすべてのもの 労働契約や就業規則等によって使用者の支払いの義務のあるものは賃金、任意のものは賃金でない 出張旅費も賃金ではない 賞与も就業規則等に定めがあり、使用者に支払い義務がある場合賃…

(2)解雇

⑴ 労働契約の終了事由 使用者の一方的な意思表示:解雇 労働者の一方的な意思表示:辞職 当事者の合意による解約:合意解約 その他:期間満了、定年、当事者の消滅 合意解約の場合は、労基法の解雇制限規定は適用なし 期間の定めのある場合:当事者はやむを…

(1)労働契約

⑴ 労働条件基準 労基法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分について無効=最低水準としての労働条件基準(労基13条) 法の定める労働条件基準は、たとえ労働契約が無効であったとしても、事実として労働が行われている限り適用 使…

(18)国際環境法

Ⅰ 総説 1環境と開発 国際環境法 international environmental law 環境の保護・保全をはかるための国際法の実体的、手続的、組織的規則の総称 20世紀以降、生成途上:大量生産、大量消費、大気汚染等に起因する環境破壊は人間の健康への影響だけでなく、…

カジュラホでの一件①

インド旅行記。カジュラホ携帯紛失事件の話。細部はよく記憶していないけれど、いろいろと印象的な事件だった。こういうのは今でもふとした瞬間に思い出すことがある。 そもそもカジュラホとは、インドのマディヤ・プラデーシュ州にある小さな村。ここは(よ…