判例ではないですがしばしば慣習法上の自衛権の先例として取り上げられることの多いカロライン号(キャロラインと訳しているのを見かけることもありますね)についてまとめてみました。 事実と経過 自衛権行使の具体的要件 先例的価値 関連記事 事実と経過 …
せっかくはてなブログをProにしたので気合を入れて書いていこうと思っているのですが、過去の記事の編集ばかりに勤しんでいて(これはこれで楽しい)今はわりと時間があるにも関わらず新しい記事をなかなか書けないなと思っています。 これまで国際法とか判…
トランプ米大統領のソレイマニ・イラン軍司令官殺害について主に国際法の観点からざっくりまとめてみました。 ※2020年2月14日に米国政府から新たに発表された文書について追記しました。 事実及び経緯 国際法上の論点 米国の主張 (1)トランプ米国…
米国の国外における軍事行動の合法性について米国内法(特に合衆国憲法との関係)の観点から考えてみたいと思います。 概論 憲法上の大統領権限に基づく一方的軍事力行使 国益要件 戦争要件 議会によるコントロール 戦争権限法 War Power Resolution, or WPR…
国際経済法(WTO法)シリーズ第4段です。国内規制についてまとめています。英語で勉強したので日本語訳は少々おかしいところがあるかもしれません。 国内規制(Internal Regulations)とは 根拠規定:GATT 第3条4項 GATT 第3条4項違反の要件 主要判例 D…
国際経済法(WTO法)シリーズ第3段、国内税についてです。英語で勉強したので日本語訳は少々おかしいところがあるかもしれません。 内国民待遇 National Treatment(NT)とは GATT 第3条2項違反の要件 第3条2項第1文 第3条2項第2文 主要判例 D S8/…
国際経済法(WTO法)シリーズ第2段、非関税障壁のうちの量的制限に関するまとめです。英語で勉強したので日本語訳のおかしいところがあるかもしれません。 数量制限の一般的な廃止 General Elimination of Quantitative Restrictions とは 主要判例 L63…
国際経済法(WTO法)シリーズ第一弾、譲許表についてです。英語で勉強したので日本語訳が少しおかしいところがあるかもしれません。 譲許表 Schedule とは GATT 第2条1項 GATT第2条2項 譲許表の修正 主要判例 DS256 アルゼンチンーテキスタイル(19…
国際法判例シリーズ。この記事では、米国によるイランへの再制裁事件のICJ仮保全措置命令についてまとめています。 【事件名】米国によるイランへの再制裁事件 【当事国】イラン v. 米国 【決定日】国際司法裁判所(ICJ)仮保全措置命令:2018年10月3日 <国…
2018年の米国のシリアの化学兵器関連施設に対するミサイル攻撃について国際法の観点からざっくりまとめてみました。 事実と経過 考察 原則:武力行使の禁止 既存の国際法枠組みにおける例外 (1)集団的及び個別的自衛権の行使 (2)国連安保理の承認 …
独学で学んでいた民事訴訟法のまとめです。大学時代に民訴を取らなかったというちょっとした後悔から手をつけて見たものの、まさに眠訴と呼ばれる所以で昼休みに読むものじゃなかったです。 訴訟物 訴訟物の機能 訴訟物理論 (1)実体法説 (2)訴訟法説 …
独学で学んでいた民事訴訟法のまとめです。大学時代に民訴を取らなかったというちょっとした後悔から手をつけて見たもののまさに眠訴で昼休みに読むものじゃなかったですね。 訴えの概念 訴えの類型 給付の訴え 確認の訴え 形成の訴え 訴え提起の方式 訴状の…
独学で学んでいた民事訴訟法のまとめです。大学時代に民訴を取らなかったというちょっとした後悔から手をつけて見たもののまさに眠訴で昼休みに読むものじゃなかったですね。 民事訴訟の意義 目的と機能 民事紛争解決に関わる諸制度 (1)調停 (2)仲裁 …
国際法判例シリーズ。この記事では、ICJ判決のジェノサイド条約適用事件についてまとめています。 【事件名】ジェノサイド条約適用事件 【当事国】ボスニア・ヘルツェゴビナ v. セルビア・モンテネグロ 【判決日】国際司法裁判所(ICJ)判決:2007年2月26日 …
国際法判例シリーズ。この記事では、ICJ判決の核実験事件についてまとめています。 【事件名】核実験事件(Nuclear Test Case) 【当事国】オーストラリア v. 仏(ニュージーランド v. 仏) 【判決日】国際司法裁判所(ICJ)仮保全措置命令:1973年6月22日、…
大学時代、法学部で約2年ほど国際法を勉強していた時のおすすめの基本書等をまとめました。とりあえずザーッと書いたので折を見て全体的に補充します(2017年8月)。 2020年1月、見直しました。流石に3年も経てば版を重ねるものもありますね。今…
国際法判例シリーズ。この記事では、逮捕状事件のICJ判決についてまとめています。 【事件名】逮捕状事件(Arrest Warrant Case) 【当事国】コンゴ民主共和国 v. ベルギー 【判決日】国際司法裁判所(ICJ)判決:2002年2月14日 hiro-autmn.hatenablog.com …
国際法解説シリーズ、武力不行使原則の例外その2。この記事は、国際法上の自衛権とそれに付随する議論についてまとめました。非国家主体に対する自衛権及び先制的自衛権については次の記事でまとめています。 <国際法関連の記事一覧はこちらから> hiro-au…
国際法判例シリーズ。この記事では、オイル・プラットフォーム事件のICJ判決についてまとめています。 【事件名】オイル・プラットフォーム事件(Oil Platform Case) 【当事国】イラン v. 米国 【判決日】国際司法裁判所 (ICJ)判決:2003年11月6日 <国際…
国際法判例シリーズ。この記事では、ジェノサイド条約に対する留保事件のICJ勧告的意見についてまとめています。 【事件名】ジェノサイド条約に対する留保事件 【諮問機関】国連総会 【決定日】国際司法裁判所(ICJ)勧告的意見 :1951年5月28日 <国際法判…
国際法判例シリーズ。この記事では、核軍備競争の停止及び核軍縮交渉に関する義務事件のICJ判決についてまとめています。 【事件名】核軍備競争の停止及び核軍縮交渉に関する義務事件 【当事国】マーシャル諸島 v. パキスタン、インド、英国 【判決日】国際…
国際法判例シリーズ。この記事では、ICJ判決のコルフ海峡事件についてまとめています。 【事件名】コルフ海峡事件(The Corfu Channel Case) 【当事国】英国 v. アルバニア 【判決日】国際司法裁判所(ICJ) 管轄権判決:1948年3月25日 本案判決 :…
国際法判例シリーズ。この記事では、中国人慰安婦損害賠償請求事件(西松建設事件)の最高裁第一小法廷判決についてまとめています。 【事件名】中国人慰安婦損害賠償請求事件(西松建設事件) 【判決日】最高裁第一小法廷判決:2007年4月27日 <国際法判例…
昔、大学の憲法の勉強会のためにまとめたものが今活きてきそうなので、自分の中での整理のため整理してアップしてみました。 統治行為論 主要判例 (1)砂川事件判決(最大判昭和34・12・16刑集13巻13号3225頁) (2)苫米地事件判決(最大判昭和35・6・8民集1…
国際法判例シリーズ。この記事では、リギタン島・シパダン島に対する主権事件のICJ判決についてまとめています。 【事件名】リギタン島・シパダン島に対する主権事件 【当事国】インドネシア v. マレーシア 【判決日】国際司法裁判所(ICJ)判決:2002年12月…
この記事は、国際法の法源(形式的法源の法の一般原則と実質的法源)についてまとめています。 <国際法関連の記事一覧はこちらから> hiro-autmn.hatenablog.com 形式的法源 II 法の一般原則 (1)意義 (2)法源上の地位 実質的法源 国際判例 判例の機能…
国際法解説シリーズ、海洋法その2です。この記事では、国際海峡における強化された無害通航権と通過通航権、大陸棚と排他的経済水域(EEZ)制度についてまとめました。 <国際法関連の記事一覧はこちらから> hiro-autmn.hatenablog.com 国際海峡 強化され…
不法行為 総説 一般不法行為 個別的不法行為 (1)生産物責任(18条) (2)名誉または信用の毀損(19条) 関連記事 不法行為 総説 法例11条は、不法行為地法主義を採用。新たな類型の国際的不法行為に関して適切な準拠法を選択しない、偶然に決まる…
国際法解説シリーズ、国家領域その2。この記事では、国家領域の取得について、領域取得権限の原始取得及び承継取得についてまとめまています。 <国際法関連の記事一覧はこちらから> hiro-autmn.hatenablog.com 国家領域の取得権限の意義と類型 原始取得 …
国際法解説シリーズ、国家領域その1。この記事では、領域主権及び国家領域の構成についてまとめました。領土取得権限及び領土紛争解決ついては第二部・第三部でまとめています。 <国際法関連の記事一覧はこちらから> hiro-autmn.hatenablog.com 領域主権…