Dancing in the Rain

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在テヘラン米国大使館事件 仮保全措置命令

米国 VS イラン 国際司法裁判所 1979年12月15日

<事実と経過>

 1979年のイラン革命によりホメイニ政権が誕生し、国王(シャー)は国外脱出、米国は病気療養のために国王を受け入れ

 11月4日、これに対し首都テヘランの米国大使館周辺でデモ行進していた過激派学生は、大使館内に侵入し大使館員及び米国国民を人質にとる

 米国代理公使は、イラン当局に大使館員の安全確保を要請したが、救済措置はとられず また他の米国領事館も攻撃を受けるが、休館中であり館員は無事であった

 11月29日、米国は、外交関係条約、領事関係条約、外交官等保護条約、イランとの友好条約、国連憲章を根拠に、イランを相手にICJに提訴

 本案の請求内容は、人質の解放、損害賠償及び実行者の処罰であり、同時に、人質の解放、大使館の明渡しを求める仮保全措置も要請

 これに対し、イラン側は裁判所に出廷しなかった

<命令要旨>

 (1)被告の欠席により仮保全命令の指示が不可能になるわけではない。

 (2)外交関係条約、領事関係条約、外交官等保護条約、イランとの友好条約は、一応(prima face)管轄権の基礎を提供している。

 (3)仮保全措置を命令しても本案の主題を決定することにはならない(先取りすることにはならない)PCIJのホルジョウ工場事件とは異なり、本件では原告は損害賠償を最終判決で求めている。また、仮保全措置が本案と関連していても、それが権利保全を目的とする以上当然である。

 (4)仮保全措置は一方当事者の権利のみを保全するものであってもよい。裁判所規則41条及び73条により、仮保全措置の要請は性質上一方的なものである。

 (5)外交及び領事関係条約により法定化された義務は認めなければならず、国家間関係において外交使節団及び公館の不可侵は基本的な必要条件である。現在、大使館員等の生命・健康に危害がもたらされかねず、回復不可能な損害が生じる可能性が大きい。

 (6)裁判所は、イランに対し、大使館の明渡し、人質の解放、米国外交領事職員に対する特権免除の付与を命じ、さらに両当事者に対し、紛争を拡大させないように命じる。

<提訴後の経過>

  イラン側は出廷しなかったが、一方的に書簡を送付し見解を表明。それによると、本件人質問題は、25年以上にもわたる米国のイランの国内問題介入という「全体的な問題」の二次的な問題に過ぎず、それは国家主権にかかわる問題であって、単なる条約解釈の問題ではないと主張した。(政治的紛争理論→司法裁判には馴染まない)

  米国は、裁判係属中に出入国管理法違反のイラン学生の国外退去、イラン石油の購入停止、イランの在米資産の凍結などの様々な一方的措置を実施。

 

 【在テヘラン米国大使館事件 本案判決】に続く

 

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