今すぐ使いたくなるアメリカ英語第4弾です。このシリーズでは自分の実感と体験に基づいた暮らしの英語について書いていきます。
ということで、今回は相槌(あいづち)編です。多分にニュアンスが含まれるので言葉にするのはなかなか厄介なトピックですが、こういうものこそ人に教えてもらえません。
やっぱり相槌は大事!
会話において相槌って重要ですよね。まず何より相手のことを聞いてるよというサインになるし、適度な相槌は相手の考えや話題を引き出し、その人に対する理解を深める上で役に立ちます。
これは日常生活に限らずビジネスにおいても最初に取引相手と信頼関係(rapport)を築く上で大切だと思います。
相槌とは、一般的には同意(agreement)や理解(understanding)を示す言葉(ないし音)を表しますが、この記事ではざっくり会話をつなげていくための肯定及び共感を示す表現について書いていきたいと思います(否定の相槌というものもあると思いますが文量の関係で割愛。)。
肯定と同意の相槌
これは、日本語だと、うん、へえ、なるほど、そっか、そうなんや(関西人です)といった単純な同意を表す会話の潤滑油のような言葉ですね。
ただし、アメリカでは日本のように頻繁にうなずく(nod)ことはしません。常套のエスニック・ジョークで、中国人、韓国人、日本人と並んだ時にどうやって日本人を見分けるかというものがあります。答えは、会話しているところを見てみればいい、うんうんと仕切りにうなずいているのが日本人だというものです。普段意識してないですがそれくらい目立つということのようですね。
他方で、アメリカの場合、アイ・コンタクト(eye contact)や表情(facial expression)は重要です。最初はちょっと気恥ずかしい気もしますが、単純に文化の違い(cultural difference)なので、まあ郷に入っては郷に従え(When in Rome, do as the Romans do)というやつです。あとはちゃんと声に出すこと。特に電話の場合は、ちゃんと聞いてますよ、と相手により強く訴えかけないといけませんよね。
(1)Yeah / Yes
さて、まずは "yeah" です。最悪これを連呼しておけばなんとかなります。でもずっとそればかりじゃ単調でちょっと幼稚な感じがしますよね。それに、"yeah" はプロフェッショナルに聞こえないから言うなとカナダ・ネイティブの先生に注意されたこともあります。
まあとは言えアメリカだと"yeah" はよく聞くし、特に気にしなくてもいいような気がします。ただ確かにオケージョン(occasion)によっては "yes" の方が聞こえはいいですね。
ちなみに、"yeah" は全面的に肯定する時だけではなくて、ちょっとした疑問を呈する時にも使えます。ある話題について知らなかったけど会話の流れを止めてまで今は聞き直す必要はない場合なんかに、"oh yeah?" と言えば、日本語だと「ん、そうなの?」みたいなニュアンスになります。
(2)Right / Sure / Okay
"yeah"よりももう少し肯定的な響きを出したいときは "right" と”sure” が使えます。どちらも同じくらいよく耳にします。"right" は「正しい」、"sure" は「もちろん」といった意味ですが、この場合は、「うん、そうだね」ぐらいの感覚です。
同様に、"okay" も使えます。でもこれはちょっと気持ち軽めに発音します。"okay" は多義的ですが(日常会話編参照)この場合は、特に意味はなくて、そのまま話を続けてというくらいのニュアンスです。
(3)Exactly / For Sure / Absolutely
さらに肯定感を出したい場合(といってもここまでくるともう気持ちの問題かもしれませんが)"exactly" と "for sure" があります。日本語だと「その通り」とか「確かに」と訳されますが、「そうそう、そうだよね」というニュアンスです。
ちょっと字面が堅苦しく見えるかもしれませんが、"absolutely" も割と頻繁に耳にする言葉だと思います。日本語だと「全くその通り」となるようですが、まあ "exactly" よりもさらに肯定感を強める場合に使うという感じでしょうか。ちょっと発音が難しいですね。
(4)Uh-huh / Mhm
相槌って、言葉じゃなくて音もあります。日本語でも「ふーん」とか言ったりしますよね。英語でも似たような音があります。"uh-huh"と"mhm" です。さてあなたは読めますか?
この音、よく耳にするし、自分でも口にする(しかも日本語の会話でも抜けないから性質が悪い)のだけれど、どうやって文字で書いたらいいのか分からない。なので変な質問(silly question)ですが、ネイティブの友達にボイス・メッセージを送って、どういうスペリングなのか聞きました。
"uh-huh" はアハン、"mhm" はンフンです。なんだかこう書くと妖しい響き。実際の音はGoogleかなんかで検索すると出てくるので聞いてみてください。これらは、"yeah" と同じく単純に肯定する音です。ただし多用は厳禁!
共感の相槌
さて、 単純に肯定を示すよりももっと積極的に話題について「いいね!」と言うことが求めらえる時があります。
アメリカ人は基本的にポジティブなので(あるいはネガティブなことを敢えて会話の中で言わないのことをよしとする文化なので)話の途中でも興奮(excitement)とか熱意(enthusiasm)を表現しようとします。
以下では、そういった共感の相槌(便宜的にそう呼びます)について、一応それぞれ辞書的な分類によって区別して書きましたが、実際のところどう使うかはかなり個人差もあるし、文脈(context)にもよるところが大きいです。
全部同じようなニュアンスで使われることもあるし、ちゃんと分けて使用される場合もあります。とは言えそもそも計量的な基準(threshold)があるわけでもないので、特に細かく使い分ける必要はないように思います。気持ちが大事。
(1)Cool / Nice
会話の最中に自然に「いいね」という気持ちを表したい時に、最も一般的な表現は、"cool" と "nice" です。ナイスはいいとして、クールは日本語だとちょっと別のニュアンスがありますが、少なくとも相槌レベルでは、クールとナイスはどちらも似たようなもので互換的(interchangable)です。
かなり多用されていて、もはや本来の意味を失っているケースも。ある友人は、僕が何を言っても、反応は "oh nice" でした。挨拶編で書いたことと共通することですが、アメリカ英語のポジティブさというのはやっぱり表層的だと思ってしまいます(それでも無反応よりいいですよね。)。
(2)Awesome / Great
"nice" や "cool" よりも気持ち強めなのが "awesome" とか "great" です。"awesome" の発音は間違えやすいですがオーサムです。どちらも「素晴らしい」という意味ですね。他にも "wonderful" とか "fantastic" なんかもあって挙げればキリがないですが、でもこの二つに関しては比較的よく耳にするんじゃないかと思います。
素晴らしい、というとこれまた堅苦しい響きですが、老若男女を問わずあらゆるシーンで使われていて、「すごいね」くらいの感覚です。"That's awesome!" と書くとなんだかエキサイト(excited)してるのが伝わってきますよね(きませんかね)。
ちなみに、さっきの "cool" と "nice" も強調して、"so cool" とか "very nice" と言ったりすることもできます。"awesome" が言いにくい場合はこっちでもいいんじゃないでしょうか。
(3)Oh / Wow
最後に音シリーズ。これは簡単ですね。"oh" はオゥで "wow" はワォです。さらに二つ重ねて "Oh wow" となることもあります。これらは単体で感動や興奮を伝えることができます。意識してなくても使ってることがあるかもしれませんね。
ただし、"oh" については発音の仕方によって意味が変わってくる場合があります。つまり、それは "oh nice" の "oh" もあれば、"oh no" の "oh" もありますよね。または "oh really?" の "oh" かもしれません。その "oh" が共感なのか否定なのか、はたまた疑問なのかは、文脈とかイントネーションによって聞き分けていく必要があります。
相槌を使った例文
最後に例文を書いてみます。実話じゃないけど実話ベース。日本語訳が関西弁なのは脳内変換されているためです。関西弁講座も必要になりますかね(あざといな。)。
A: "So now everyting is closed." でさ、今どこも閉まってるし
B: "Right." うん
A: "I was thinking to do some workout at home." 家で筋トレでもしようかと思ったんやけど
B: "Cool" いいやん
A: "But, you know it's hard to find weghts these days" でもさ、ダンベルとか最近売ってへんし
B: "Oh yeah?" そうなん
A: "Yeah. It seems like everyone is thinking the same thing" そうそう、まあみんな考えること同じやな
B: "Exactly. So you didn't get one?" そうやな。ほんで結局見つからんかったん?
A: "Well, yes. My neighbor let me use hers for some time" いやそれがな、近所の人がしばらく使わせてくれることになってん
B: "Oh that's awesome!" え、よかったやん!
A: "Absolutely." せやろ
B: "You got this!" これはもう頑張らなあかんやつやな
A: "For sure" ほんまそれ
それではまた!