ウズベキスタン、永遠のサマルカンド【旅フォト・ポートフォリオ】

2025年8月。久々の二人旅。行き先は、昨今絶賛流行中(?)のウズベキスタン。日本からの週2回の直行便の恩恵もあってか、(少なくとも周りの旅好きにとっては)穴場的な人気を誇っている。

とはいえ、やはりスタン系は、どちらかといえば物好きな、玄人向けの旅先のようにも思われるのは仕方ないことなのかもしれない。
けれど、実際に行ってみると、治安、物価、食事、観光、どれをとってもバランスの良いウズベキスタンは、実はバックパッカー・デビューにも打ってつけの旅先ではないかと思えた。



ウズベキスタン旅行といえば、首都タシケント、古都サマルカンド、さらに古都ブハラ、余裕があれば古代都市ヒヴァへと、西へ西へと進むのが王道コースとなる。サクサク行けば1週間もあれば事足りるので、夏休みにはちょうどいいくらいのボリュームなんじゃないか。

想像していた通り、ウズベキスタン観光では、都市によって濃淡はあれど、ひたすらイスラム建築を見て回ることになる。ただ、この国のモスクの面白いところは、やはりその建築様式がペルシャ様式であるということだろう。わざわざイランまで行かなくたって、十分に見事なイーワーンを目にすることができる。




サマルカンド・ブルーとも呼ばれる鮮やかな青いタイルは、ウズベキスタン最盛期の指導者ティムールが好んだ色だという。ティムール自身はウズベク人ではなかったものの、彼の遺産が現代においてもこの国のナショナル・アイデンティティの一端を担っているというのは興味深い。
そしてそれを可能にしたのは、やはりシルクロードという土壌が育んだ、異文化への寛容性ゆえなのだろう。



イスラム神学校(マドラサ)のかつての宿坊は、大抵ハンドメイドの土産物屋になっているから、多くが観光客にも無料で開かれている。
ちょっとした広場のようになっている中庭のパティオには柔らかな陽光が差し込み、どこからともなく流れ込んできた風が青々とした木の葉を揺らす。

地元の人が談笑したり、遊戯台に興じたり、はたまたただぼうっと時間をやり過ごしていたりする光景は、どこかゆったりとした時の流れを感じさせる。途上国であれば大体同じようなものなのかもしれないけれど、ここには何だか懐かしいような風情がある。

街行く人々はアジア的な風貌で、敬虔とは言えないまでもイスラム教を信仰し、ロシア語に似たウズベク語を話す。外資系チェーンはほとんど皆無で、ソ連製のクラシック・カーは現役ながら、日本車はほとんど走っていない。
街は丁寧に清掃され、どこか計画されたように整然と花が植えられている。そんな風景の積み重ねが、ウズベキスタン独特の雰囲気というか、空気感みたいなものを静かに形づくっている(気がする)。



そんなウズベキスタンも、“最後の秘境”というか、インバウンドがものすごいことになっている。ヨーロッパからも団体客が大挙として押し寄せてくる(何故かよく見かけたのはスペイン人だった)。
ハイシーズンともなれば、長距離移動の要である国内唯一の鉄道=国鉄は連日のように満席で、行き当たりばったりの旅人を頭ごなしに悩ませる。周辺国に比べて観光需要が大きいのは、豊富な観光資源に加えて治安の良さが大いに貢献しているのだろう。


ブハラ、ヒヴァへと西に行けば行くほど町の様相は変化し、次第に古の人々が生きた乾いた砂の大地が広がる。露店の客引きも、いかにも交易の民らしい雰囲気だ。ここら辺までくると、自分が一体どこにいるのか段々と曖昧になってくる。



道中、油にやられてお腹を壊し、戦線離脱しかけたけれど、何とか二人でここまで辿り着いたのだ。まさかこんな学生みたいな旅をまだすることになるなんてな、と僕は思う。月並みだけれど、歳をとるのも案外悪くないのかもしれない。
最後の夜、いつものように国産の薄いビールを飲みながら、どこか遠くで鳴り響くアザーンを聞いていた。いつまでもこんな時間は続かないかもしれない。それでも、僕は今ここに在る瞬間を心から大切にしようと思った。そしてそれは、どうしようもなく愛おしい時間だった。

【メモ】米国によるイラン核施設への攻撃:国際法及び米国内法上の論点

この記事では、2025年6月の米国によるイラン核施設への攻撃について、国際法および米国国内法上の論点について考察しています。
事実と経緯
- 2025年6月21日、米国は、フォルド、ナタンズ、イスファハンのイランの主要な核施設に対して攻撃を実施(「ミッドナイト・ハンマー作戦」)。フォルド及びナタンズの攻撃にはBー2爆撃機7機により14発のバンカーバスターが使用、イスファハンの各施設には24発以上のトマホークミサイルが使用されたと発表。
- 同日夜、トランプ大統領は演説を行い、同攻撃の目標はイランの核濃縮能力の破壊と、世界最大のテロ支援国国家がもたらす核の脅威を阻止することであった旨発言し、イランの平和の必要性を強調。平和がもたらされない場合の更なる攻撃も示唆。これを受けて、イランはイスラエルへのミサイル攻撃を継続。
- 22日、イランの要請により、国連安保理緊急会合が開催。米国は、同軍事作戦は、集団的自衛権の行使により同盟国イスラエルを支援する目的であった旨説明。西側諸国はイランの核開発を非難、中露は米国の攻撃を強く非難。
- 24日、イランは、カタールのアル・ウデイド米空軍基地に対するミサイル攻撃を実施(死傷者なし)。同日、トランプ米大統領は、イスラエル・イラン間の停戦を発表。
国際法上の論点:米国による集団的自衛権とイスラエルの個別的自衛権
- 米国の軍事作戦は、イランに対する攻撃であり、国連憲章2条4項の武力行使禁止原則に違反することは明らか。
- 他方、米国は、国際法上の違法性阻却事由として集団的自衛権の行使を主張していることから、まずはその当否について検討する。また、その前提となるイスラエルの個別の自衛権についても検討する。
米国による集団的自衛権
- 米国は、22日の国連安保理緊急会合において、「この作戦は、長年にわたって存在しながらも急速にエスカレートしている世界的な不安の根源を排除し、国連憲章に合致した集団的自衛権という固有の権利において、同盟国イスラエルを支援することを目的としている」旨説明。
米国連常駐代表代理によるステートメント(抜粋)
This operation sought to eliminate a longstanding but rapidly escalating source of global insecurity, and to aid our ally Israel in our inherent right of collective self-defense consistent with the UN Charter.
- 集団的自衛権の要件:ICJ判決(ニカラグア事件及びオイルプラットフォーム事件)によれば、集団的自衛権の行使には、 個別的自衛権の行使要件(武力攻撃の発生、必要性、均衡性)の充足に加え、被攻撃国による攻撃事実の「宣言」及び被攻撃国からの支援の「要請」が必要。
- したがって、米国の集団的自衛権行使が認められるかについては、イスラエルのイランに対する個別的自衛権の行使が認められるかに依存することになるが、イスラエルによる自衛権行使については後述する。
- イスラエルの個別的自衛権が認められるとしても、米国に対してイスラエルから支援の「要請」があったことが必要(攻撃事実の「宣言」については自明)。これについて、米国は公式な「要請」があったことは明らかにしていないが、同盟国イスラエルによる一般的な要請はあったと見ることは可能。また、同要件が内政干渉及び集団的自衛権行使の濫用を防止するためのものであると考えれば、本件では問題とはならないと考えられる。
- なお、国連憲章51条による自衛権については、手続要件として安保理への報告が必要であるところ、先述のとおり米国による自衛権行使はこれを充足している。
イスラエルの個別的自衛権
- 米国の集団的自衛権の行使の当否を検討するにあたって、イスラエルの個別的自衛権について考察する。考慮すべき事実と経過は次のとおり。
-
6月13日、イスラエル軍(IFD)は、イランの核能力の破壊を目的として、イランの核関連施設や軍事施設を攻撃(ライジング・ライオン作戦)。イランも弾道ミサイル及びドローンにより報復。イスラエル・イラン間の応酬により民間人も含む多数の死傷者が発生(イスラエル側20名以上、イラン側640名以上)。
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13日の記者会見において、ネタニヤフ首相は、イランは高濃縮ウランを兵器化するための措置を取り始めたことから、放置すればごく短期間で核兵器を製造する可能性がある」ことから、核濃縮計画の中核を攻撃した旨発表。
自衛権行使の要件
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自衛権の要件:個別的自衛権の行使に当たっては、武力攻撃の存在、必要性及び均衡性、手続要件(安保理への報告)が必要。cf. 国連憲章第51条、ニカラグア事件ICJ判決等
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武力攻撃の存在:イランからのイスラエルに対する直接的な攻撃は確認されていないことから、武力攻撃の差し迫った脅威(imminent threat)に対する先制的自衛権(anticipatory self-defence)が問題となる。
先制的自衛権の検討
- 先制的自衛権については、ICJでは認められていないものの、学説的には、①時間的近接性(武力攻撃がまさに発生しようとしている状況であること)を重視する説、②攻撃を実施する能力を獲得し、将来のある時点で攻撃を意図している場合に認められるとする説(「last possible window of opportunity」理論)が主として議論。
- 本件の場合、核攻撃がまさに発生しようとしてる状況であったとはいえないことから、仮に先制的自衛権を援用する場合はイスラエルが依拠すべきは、後者となる。そのためには、イランが核攻撃の能力を有しており、かつ、イスラエルを攻撃する意図があったことが必要となる。
- まず、「能力」について、イスラエルは、イランが高濃縮ウランを兵器化し、核兵器を製造する可能性があった旨主張しているが、差し迫った核攻撃を裏付ける証拠は明示されておらず、米国もこれを公には確認していない。ただし、国際原子力機関(IAEA)は、6月12日にイランのNPT不遵守(non-compliance)を再確認していることに留意。
- 次に、「意図」について、イランはこれまでイスラエルに対する敵対的言説を繰り広げてきており、一般的な攻撃意図があったことは認められるが、イスラエルに対する明確な核攻撃の意図があったとは考えられない。
- したがって、少なくとも現時点で判明している情報によれば、イスラエルによるイランの攻撃が先制的自衛権の行使であったと認めることは困難。
開戦法規と戦時国際法との関係ー現在進行形の紛争の場合
- イスラエルは、米国とは異なり、イランへの攻撃に際して自衛権の行使を主張していない。
- これについて、2024年のイランーイスラエルの軍事衝突、2023年10月のシーア派武装組織ヒズボッラーによるイスラエル攻撃、同じくシーア派武装組織のホーシー派(フーシ派)による攻撃を一連の軍事紛争と捉えた上で、今回のイスラエルによるイランへの攻撃は、現在進行形の(ongoing)武力紛争の一環であることから、開戦法規(jus ad bellum)は問題とならず、イスラエルは自衛権行使により武力攻撃を正当化する必要がないとする主張もあり。
- これに対して、開戦法規と戦時国際法(jus in bello)は独立した法体系であり、軍事紛争の開始により開戦法規から戦時国際法へと適用法規が切り替わるのではなく、仮に現在進行形の紛争と捉えたとしても開戦法規が引き続き適用され、今回のイスラエルの攻撃について自衛権行使の当否が問題とならないわけではないとする見方もある。
- また、必要性及び均衡性についても、現在進行形の軍事紛争であっても引き続き開戦法規に照らして必要性及び均衡性の充足が問題となるとする立場と、必要性及び均衡性は最初の武力攻撃の開始時のみ必要とする立場で懸隔がある。
- 仮に戦時国際法(及び国際人道法)が適用される場合、ジュネーブ諸条約追加議定書によれば、核施設は「正当な軍事目標」として認められうるが、イスラエルが攻撃対象とした原子力科学者は、軍隊への一員であり戦闘員として認められない限りは、文民(civillian)への攻撃として認められない。
- なお、ヒスボッラーやホーシー派のような非国家主体ないし代理(proxy)の行為の国家帰属基準については要検討。
米国内法上における論点
- 本項目では、米国によるイランへの攻撃について、米国内法上の論点について考察する。大統領の軍事力行使権限全般については以下を参照。
戦争権限法(WPR)に基づく報告書
- 6月23日、米ホワイトハウスは、1973年の戦争権限法(War Power Resolution; WPR)に基づき、イランへの攻撃に対する報告書を議会に提出。
- 同報告書において、トランプ大統領は、イランへの攻撃は「イランの核開発プログラムを排除することで、米国の極めて重要な国益(national interests)を増進し、同盟国イスラエルの集団的自衛のために行われた」ものであることを表明した。
- また、同報告書は、イランへの攻撃の米国内法上の根拠として、合衆国憲法第2条の最高司令官(commander-in-chief)としての大統領権限と外交権限(foreign relations power)を援用した。同時に、国際法上の正当化事由として同盟国イスラエルの集団的自衛権についても言及した。
トランプ大統領による議会報告(抜粋)
The strike was taken to advance vital United States national interests, and in collective self-defense of our ally, Israel, by eliminating Iran’s nuclear program.
The strike was limited in scope and purpose. The United States discretely targeted three Iranian nuclear facilities. Iranian troops and other military facilities were not targeted.No United States ground forces were used in the strike, and the mission was planned and executed in a manner designed to minimize casualties, deter future attacks, and limit the risk of escalation.
I acted pursuant to my constitutional authority as Commander in Chief and Chief Executive and pursuant to my constitutional authority to conduct United States foreign relations.
The United States took this necessary and proportionate action consistent with international law, and the United States stands ready to take further action, as necessary and appropriate, to address further threats or attacks.
憲法上の大統領権限と議会承認
- 合衆国憲法第2条は、大統領に対して、最高司令官としての権限を規定。他方で、同第1条は、連邦議会に対して、宣戦(declear war)権限を規定しているため、両者の解釈を巡っては伝統的に争いあり。
- 議会の承認がない場合に大統領が最高司令官としての独自の権限に基づき軍事力を行使することが可能であるかについては、米司法省法律顧問局(Office of Legal Counsel, OLC)の見解である、二段階テスト(①国益要件、②戦争要件)に基づいて判断されてきた。
- 今回の報告書も、同テストに合致するよう、①極めて重要な「国益」の増進への言及があり、②議会の宣戦を要する「戦争」に相当しない限定的な攻撃であったことが表明されている。
- また、トランプ第一次政権ではしばしば援用されてきた、2001年及び2002年の軍事行使権限承認 (Authorization of Use of Military Force, AUMF)について言及なし。特に後者についてはイランをもカバーするものであるか疑義があった(関連事案として以下の記事を参照)。
承認なき軍事作戦に対する批判
- 軍事行動に際して議会承認を求めることなく、大統領権限のみに依拠して軍事行動を行ったこと、及び、WPR上の事後報告のみとなったことから、議会によるコントロール及び説明責任の観点から問題視。
- また、同報告書は、イランへの攻撃を正当化するための明確な「国益」が何であるかについて明示されておらず、イランの核開発を排除するという言及のみでいかなる「脅威」があったのかについても明らかにされていない。
- OLC基準を満たすることを目的とするのではなく、イスラエルーイラン紛争が激化する状況において、米国によるイランへの攻撃が戦争へとエスカレーションする危険まで考慮した上で「戦争」に相当するかを判断すべきではないかという論点あり。
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ワルシャワと黄金の秋、霧の宮殿【旅フォト・ポートフォリオ】

久々に霧深い、ワルシャワの朝。
黄金の秋が過ぎ去って、長く暗い冬がやってくる前に、と寝ぼけた自転車で繰り出す。

いつものワジェンキ公園への通り道。
湖の向こうにうっすらと水上宮殿が見える。タルコフスキーのノスタルジアみたいな。




土の中に溶け込んだ昨夜の雨の匂い。 気がつけば森の中に入り込んでいる。
いつもと違う時間帯だからか、すれ違うのはジョギングをしている人や犬の散歩をしている人くらいだ。


モミジやイチョウみたいに鮮やかではないけれど、燻んだような落葉が静かな淋しさを伝えている。




ポーランドのヴェルサイユ宮殿とも言われるヴィラヌフ宮殿。
華やかな外観も霧の中では自分が見ているものが幻影なのではないかと疑いたくなる暗いどこか神秘的で荘厳に見える。




宮殿の裏手の湖の周りを歩いていく。角を曲がった先に、誰かがひっそりと待ち受けているんじゃないかと想像しながら。
ところどころに立ち並んだ名もなき石像が、しっかりと沈黙を守っている。



またこの季節が巡ってくる頃には、もう自分はこの国にはいないんだろうな、と思う。僕はそれを予感する。そして、それが抗いようのない厳然たる事実であることを知っている。
だからこそ、今、ここから離れたくないと思う。深く息を吸って、自分の中に詩情を留め置きたいと思う。


足の踏み場もないほどの落葉。寒くなるとどっと葉を落とし、そのうちに川も凍るような冬がやってくる。出口のないトンネルみたいに、暗くて冷たい東欧の冬だ。
でも多分、僕はその冬ですらどうしようもなく愛おしく思うのだろう。

それでもどこにも行くことができない君へ

「こんなお堅い仕事してますけどね、本当は、自分のことなんて誰も知らないような外国の街に飛び出して、肩で風を切って通りを歩いてみたい、なんて思っているんですよ」と彼はいかにも照れ臭そうに言った。はにかむと彼の小さい目が更に小さくなって、ついには見えなくなった。「全く別の人生を送ってみたいというか。本気でそう思っているんです。密かな願望とでも言えばいいですかね」
日曜日の午後の駅近のビアカフェ。ぐずついている天気のせいか人はまばらだ。徐々に夕食時が近づいているということもあるのかもしれない。
「だったら、きっぱり仕事を辞めて、何なら明日の便にでも飛び乗って、試しにどこか行ってみればいいんじゃないですか」
「どこって言ったって、一体どこへ」「うーん、ほら、たとえばエルパソとか」と僕は思いつきで、それでも割と真剣に言ってみた。
エルパソ?何でよりによってエルパソなんだ?東京からわざわざテキサスの端っこまで行って、国境を越えてメキシコ側でしばらく身を隠せとでもいうのか?リオ・グランド川を渡って?古いギャング映画みたいに?
茶化すのはよそう。いつもの悪い癖だ。
案の定、彼はきょとんとしたような表情で、ひとしきり僕の言ったことについて思案しているようだった。多分エルパソがどこかなんて分かっていないのだろう。町の名前だと分かっているかも怪しい。でも、彼がエルパソを知らなかったことによって非難されるべきではない。これまでも、この先も、彼の人生において(というか多くの人々の人生において)エルパソが重要な意味を持つことはおそらくないのだから。
それから、彼は思い出したかのように手元のいかにも甘ったるそうなフルーツティーをストローでかき混ぜた。氷はすでに溶け切ってしまっている。おかげで僕はビールのおかわりを頼めずにいる。
「確かに今の仕事はそんなに好きじゃないですよ」と彼は話題をさっと変えるようにそう言った。「平日は仕事ばかりで、楽しみといえば週末に学生時代からやってるバレーボールをすることくらい。とはいえですね、やっぱり仕事はそんなすぐに辞められないですよ。他人に迷惑もかかるし。何よりお金も大事です。働くことは、生きることです」
働くことは、生きることです、と僕は心の中で復唱した。死ぬことは、生きることです、と別の誰かが言った。
「でも、このままじゃたぶん変わらないと思いますよ。何も」と僕は意地悪く言ってしまう。「変わりたいと思っているだけで終わってしまうかもしれませんよ」そうやってまた性懲りもなく正論を振りかざす。
出し抜けに僕は、彼が言ったように「肩で風を切って」ストックホルムかどこかの裏通りを颯爽と去っていく姿を思い浮かべた。身の丈に合っていないトレンチコートに首を埋めて。やや滑稽な光景だけど、どこか小説的で気に入った。
「分かりました。そうですよね。じゃあ、来年こそ、有給使ってとりあえずどこかに行ってみます」と彼は誰かに向かってそう言った。「出来れば日本人に対して偏見のないような国がいいんですよね。どこがいいですかね。やっぱり台湾とかですかね」そうかもしれないですね、と僕は誰でもない声で言った。
店の外に出ると、いつの間にか降りやんだ雨は街を夜の光ですっかり染め上げていた。風が少し寒い。ついつい長居をしてしまったようだった。次の予定があるわけではなかったけれど、ここで切り上げないわけにはいかない。
「何かが変わるかもしれない」と彼は最後にそう言った。
「何かが変わらなくても」と僕は返す刀でそう言った。
そうして彼は駅の方へと消えていった。
そこには、じゃあ、もなければ、またね、もなかった。
ガザ地区におけるジェノサイド条約適用事件(南アフリカ対イスラエル)ICJ仮保全措置命令

国際法判例シリーズ。この記事では、ガザ地区におけるジェノサイド条約適用事件のICJ仮保全措置命令についてまとめています。
【事件名】ガザ地区におけるジェノサイド条約適用事件
【当事国】南アフリカ v. イスラエル
【決定日】国際司法裁判所(ICJ)仮保全措置命令:2024年1月26日
<国際法判例の記事一覧はこちらから>
事実と経過
- 2023年10月7日、パレスチナ武装勢力が、ガザ地区からイスラエルに向けて多数のロケット弾を発射し、イスラエル領内に越境攻撃を行い、多数の死傷者が発生。また、ガザ地区から武装した戦闘員が侵入し、イスラエル国防軍と交戦。イスラエル国防軍は、ガザ地区への空爆を実施し、予備役を招集。その後も戦闘は継続し、双方に多くの犠牲者が発生している。
- 2023年12月29日、南アフリカは、イスラエルによるジェノサイド条約上の義務違反の認定と条約の遵守等を求めてイスラエルを国際司法裁判所(ICJ)に提訴。同時に、南アフリカはICJに対して仮保全措置命令を要請。2024年1月26日、ICJは南アフリカの主張を容認し、イスラエルに対して仮保全措置命令を発出した。
仮保全措置命令の請求内容
南アフリカは、以下の措置を講じるよう命令することを要請した。
- イスラエルは、ガザにおける及びガザに対する軍事行動を直ちに停止すること
- イスラエルは、その指示、支援又は影響を受け得る軍隊又は非正規の武装部隊等が、上記(1)に掲げる軍事行動を助長するような行動を取らないことを確保しすること。
- 南アフリカ及びイスラエルは、条約に従って、パレスチナ人との関係において、その権力の範囲内で合理的な全ての措置を講じること。
- イスラエルは、条約に従って、条約により保護される集団としてのパレスチナ人との関係において、同条約第2条の射程に含まれるあらゆる全ての行為の実施を差し控えること。
- イスラエルは、パレスチナ人の追放や強制移住、水や燃料等のアクセス剥奪、ガザにおけるパレスチナ人の生活の破壊を差し控え、また、これらを防ぐためにその権力の範囲内で関連する全ての措置を講じなけること。
- イスラエルは、自国の軍隊や指示、支援その他の影響を受け得る非正規の武装部隊等が、上記(4)及び(5)に掲げる行為を行わないことを確保し、また、ジェノサイドに従事した者等を、条約に従って処罰するための措置が講じられることを確保すること。
- イスラエルは、条約第2条の範囲内の行為の申立てに関連する証拠の破壊を防止し、その保全を確保するための効果的な措置を講じること。
- イスラエルは、命令の日から1週間以内に、及びその後定期的に、命令を実現するために講じられた全ての措置に関する報告書を裁判所に提出すること。
- イスラエルは、ICJに付託された紛争を悪化若しくは拡大させ、又は解決を一層困難にするようないかなる行動も慎み、そのような行動が取られないように確保すること。
第2条 [定義]
この条約では、集団殺害とは、国民的、人種的、民族的又は宗教的集団を全部又は一部破壊する意図をもつて行われた次の行為のいずれをも意味する。
(a) 集団構成員を殺すこと。
(b) 集団構成員に対して重大な肉体的又は精神的な危害を加えること。
(c) 全部又は一部に肉体の破壊をもたらすために意図された生活条件を集団に対して故意に課すること。
(d) 集団内における出生を防止することを意図する措置を課すること。
(e) 集団の児童を他の集団に強制的に移すこと。
第3条[処罰すべき行為]
次の行為は処罰する。
a 集団殺害(ジェノサイド)
b 集団殺害を犯すための共同謀議
c 集団殺害を犯すことの直接かつ公然の教唆
d 集団殺害の未遂
e 集団殺害の共犯
命令要旨
裁判所は、判例を踏襲し、以下の仮保全措置の3要件について審理した。
・一応の(prima facie)管轄権があること
・保護される権利のもっともらしさ(plausibility)と要請する措置の関連性(link)があること
・回復不能な損害の危険と緊急性があること
一応の管轄権
- 裁判所は、申立国が依拠した規定が、一応(prima facie)、その管轄権の根拠となり得ると思われる場合にのみ、仮保全措置を命令することが可能。
- 南アフリカは、ジェノサイド条約第9条に基づき管轄権を主張。南アフリカとイスラエルは、共に条約の締約国である。両国とも、条約第9条に対して留保を付していない。
第9条[紛争の解決]
この条約の解釈、適用又は履行に関する締約国間の紛争は、集団殺害又は第3条に列挙された他の行為のいずれかに対する国の責任に関する者も含め紛争当事国のいずれかの要求により国際司法裁判所に付託する。
「紛争」の存在
- 条約第9条は、条約の解釈、適用または履行に関する紛争が存在することを裁判所の管轄権の条件としている。「紛争」とは、当事者間の「法律上または事実上の見解の相違、法的見解または利害の対立」である(マヴロマティス事件、PCIJ、1924年)
- 紛争が存在するためには、「一方の当事者の主張が他方によって積極的に反対されていることが示されなければならない」(南西アフリカ事件 :エチオピア対南アフリカ、先決的抗弁、1962年)また、両当事国は「特定の」国際的義務の履行または不履行の問題について明らかに反対の見解を有していなければならない。 (領土及び海洋紛争事件:ニカラグア対コロンビア)、先決的抗弁判決、2016年)
- 南アフリカは、紛争の存在の根拠として以下を主張した。
- 国連安保理及び総会を含む様々な多国間の場において、イスラエルによるガザでの行動がパレスチナ人に対するジェノサイドに相当するとの懸念を繰り返し表明。
- 南アフリカ国際関係・協力省は、駐南アフリカ・イスラエル大使に対して、南アフリカが「ハマスによる民間人への攻撃を非難」し、イスラエルによる攻撃について国際刑事裁判所(ICC)に付託する意向であることを伝達したことを公表。
- 2023年12月12日の国連総会第10回緊急特別会合において、南アフリカ国連代表は、イスラエル代表が出席する場において「ガザでの過去6週間の出来事は、イスラエルがジェノサイド条約に基づく義務に反して行動していることを物語っている」と発言。
- 2023年12月21日、南アフリカの国際関係・協力省は、在南アフリカ・イスラエル大使館に対して口上書を発出。口上書の中で、イスラエルのガザでの行為はジェノサイドに相当し、南アフリカにはジェノサイドを防止する義務があるとの見解を繰り返した。また、イスラエル外務省がジェノサイドの非難を否定する文書を公表したことを指摘。
- これに対して、イスラエルは、ジェノサイドの申立てに応じる合理的な機会が与えなかったため、当事者間に紛争は存在しないと主張。また、南アフリカによる非難やICCへの付託や、南アフリカに宛てたものではないイスラエル外務省が公表した文書は、見解の「積極的対立」の存在を証明するには不十分であると主張。
- 裁判所は、提訴時に両当事者間に紛争が存在したか否かを判断するために、特に両当事者間で交わされた声明や文書 、多国間でのあらゆる交流を考慮。その際、声明や文書の作成者、意図された宛先や実際の宛先、その内容に特別な注意を払う。紛争の存在は、裁判所が客観的に判断する問題である。
- 裁判所は、南アフリカが、多国間及び二国間の様々な場面で、ガザにおけるイスラエルの軍事作戦の性質、範囲および程度に照らして、イスラエルの行動はジェノサイド条約に基づく義務違反に相当するとの見解を表明する公式声明を発表したことに留意する。
- 裁判所は、イスラエルがガザで行った行為が、条約に基づく義務に違反に相当するか否かについて、両当事国が明らかに正反対の見解を持っているように見える(appears)と考える。これは現段階において、条約の解釈、適用または履行に関する締約国間の紛争の存在を一応立証するのに十分であると判断する。
原告適格
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裁判所は、イスラエルが南アフリカの原告適格について争わなかったことに留意する。裁判所は、ジェノサイド条約適用事件(ガンビア対ミャンマー)において、条約のすべての締約国がジェノサイドの防止、抑止及び処罰を確保するという共通の利益を有すると述べたことを想起する。
-
このような共通の利益は、問題となる義務がいかなる締約国も関連条約の他のすべての締約国に対して負っていることを意味し、各締約国がいかなる場合にもその遵守について利益を有するという意味で、エルガ・オムネス・パルテス(erga omnes partes)の義務である。
-
条約の締約国は、エルガ・オムネス・パルテスの義務を遵守しなかったとされる不履行を決定し、その不履行を終結させることを目的として、裁判所に対する手続の開始を含め、他の締約国の責任を追及することができる。したがって、南アフリカには原告適格が認められると一応結論づける。
保護される権利のもっともらしさ(plausibility)と要請する措置の関連性(link)
- 仮保全措置を命令する裁判所の権限は、本案に関する決定がなされるまでの間、事件の当事者が主張するそれぞれの権利を保全することにある。裁判所は、そのような措置を要求する当事者が主張する権利が少なくとももっともらしい(at least plausible)場合にのみ、この権限を行使することが可能(ジェノサイド条約上のジェノサイドの申立て事件:ウクライナ対ロシア)。
- 訴訟の現段階では、南アフリカが保護を求める権利が存在するかどうかを確定的に判断することは求められていない。裁判所は、南アフリカが主張し、その保護を求める権利がもっともらしいものであるかどうかを判断する。
- さらに、保護を求める権利と要求される仮保全措置との間には関連性(link)が存在しなければならない(ウクライナ対ロシア)。
保護される権利のもっともらしさ
-
南アフリカは、イスラエルの条約上の義務の遵守を求める自国の権利と同様に、ガザのパレスチナ人の権利も保護しようとしていると主張。
- 南アフリカは、ガザ地区のパレスチナ人は集団の一員であり、条約によって保護されていると主張。また、ジェノサイドの意図は、イスラエルの軍事攻撃の方法、ガザにおけるイスラエルの明確な行動パターン、軍事作戦に関連するイスラエル当局者の発言から明らかであると主張し、ハマス殲滅の意図を表明したとしても、パレスチナ人に対するジェノサイドの意図を排除するものではないと強調。
- 裁判所は、行為が条約第2条の適用範囲に該当するためには、特定の集団の少なくとも相当部分を破壊する意図がなければならず、また、標的とされる部分は、集団全体に影響を及ぼすのに十分重要でなければならないことを想起(ジェノサイド条約適用事件:ボスニア・ヘルツェゴビナ対セルビア・モンテネグロ)。
- パレスチナ人は明確な「民族的、民族的、人種的、宗教的集団」を構成しており、条約第2条によって保護されるべき集団である。また、ガザ地区のパレスチナ人は200万人以上であり、被保護集団の相当部分を形成している。
- イスラエルによる軍事作戦が、多数の死傷者、家屋の大規模な破壊、住民の大半の強制移住、民間インフラの甚大な被害をもたらしていることに留意する。OCHAやWHO、UNRWA、国連の特別報告者等の報告に基けば、南アフリカが主張し、その保護を求める権利の少なくとも一部はもっともであると結論づけるのに十分である。
もっともらしい権利と要請する措置の関連性(link)
- 裁判所は、南アフリカが求める仮保全措置の少なくとも一部は、その性質上、本件において南アフリカが条約に基づき主張するもっともな権利、すなわち、ガザのパレスチナ人がジェノサイド行為から保護される権利と、南アフリカがイスラエルに同条約に基づく義務の遵守を求める権利の保全を目的とするものであると考える。
- したがって、裁判所がもっともらしいと認めた南アフリカの主張する権利と、要求された仮保全措置の少なくとも一部との間には関連性が存在する。
回復不能な損害の危険と緊急性
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裁判所は、権利に回復し難い不利益が生じ得る又は回復し難い結果をもたらす場合に、仮保全措置を命令する権限を有する。また、裁判所が最終決定を下す前に、請求された権利に回復不能な不利益が生じる現実的かつ差し迫った危険があるという意味で緊急性がある場合にのみその権限は行使される。
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南アフリカは、人命やその他の基本的権利に深刻な危険が生じる場合、回復不能な不利益という基準は満たされると繰り返し判断されてきたこと緊急性や証拠保全の必要性を主張した。これに対し、イスラエルは、ガザ地区における人道的活動に言及し、回復不能な不利益を被る現実的かつ差し迫った危険の存在を否定した。
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裁判所は、1946年12月11日の総会決議96が、ジェノサイドは人間集団全体の生存権の否定であり、道徳法および国際連合の精神と目的に反すると強調したことを想起。また、条約が、人道的かつ文明的(civilizing)な目的のために採択されたことは明白であり、その目的は、一方では特定の人間集団の存在そのものを保護することであり、他方では道徳(moraity)の最も基本的な原則を確認することである(ジェノサイド条約に対する留保事件、勧告的意見)。
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条約により保護される基本的価値に鑑み、裁判所は、本訴訟で問題とされているもっともらしい権利は、回復しがたい損害をもたらすような性質のものであると考える。また、裁判所は、ガザ地区における壊滅的な人道的状況は、裁判所が最終判決を下すまでにさらに悪化する深刻な危険があると考える。
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また、イスラエルによる人道状況を緩和するための措置は、奨励されるべきものではあるが、裁判所が本件の最終決定を下す前に、取り返しのつかない不利益が生じる危険性を取り除くには不十分である。
仮保全措置命令
(1) イスラエルは、ジェノサイド条約に基づく義務に従い、ガザのパレスチナ人との関係において、条約の第2条の範囲内のすべての行為の実行を防止するため、特に、その権限内にあるすべての措置をとるものとする(15票対2票)。
- 集団の構成員を殺害すること
- 集団構成員の身体又は精神に重大な危害を与えること
- 集団に、その全部又は一部の身体的破壊をもたらすように企図された生活条件を故意に与えること
- 集団内での出産を防止することを意図した措置を課すこと
(2)イスラエルは、軍隊が上記1のいかなる行為も行わないことを直ちに確保しなければならない(15票対2票)。
(3)イスラエルは、ガザ地区のパレスチナ人集団の構成員に関し、ジェノサイドを行うよう直接的かつ公然と扇動する行為を防止し、処罰するために、その権力の及ぶ範囲内であらゆる措置を講じなければならない(16票対1票)。
(4)イスラエルは、ガザ地区のパレスチナ人が直面する不利な生活状況に対処するため、緊急に必要とされる基本的サービスと人道支援の提供を可能にする、即時かつ効果的な措置をとらなければならない(16票対1票)。
(5)イスラエルは、ガザ地区のパレスチナ人集団の構成員に対するジェノサイド条約第2条及び第3条の範囲内の行為の申し立てに関連する証拠の破壊を防止し、その保全を確保するための効果的な措置を講じなければならない(15票対2票)
(6)イスラエルは、命令の日付から1カ月以内に、この命令を発効させるためにとられたすべての措置について、裁判所に報告書を提出しなければならない(15票対2票)。
意義及び論点
- 本件はこれまでの先例(特にウクライナ対ロシア事件)を踏襲したものであり、特段目新しい論点は見られなかった。
- ICJは、ガンビア対ミャンマー事件で確立されたとおり、条約の締約国の共通利益を保護するためのエルガ・オムネス・パルテスの義務の履行確保を根拠として南アフリカの原告適格を認めた。同法理についてはこれまで一貫して反対していた中国の裁判官も本決定においては支持するに至った。
- ICJは、ウクライナ対ロシア事件の仮保全措置命令とは異なり、全ての軍事作戦の停止までは命じることはなかった。これは自衛権行使の論点はあるものの、ハマスとの戦闘までもを否定するものではないためと考えられる。
- ICJが何ら仮保全措置命令を発出しないことはICJの存在意義に関わる問題と捉えられていた。実際には、ほとんどの措置において17人中15人の裁判官が賛成票を投じ、イスラエルに対する力強い政治的メッセージとなった。ウガンダの裁判官のみが全ての措置に反対票に回った。米国の裁判官は全ての措置について賛成した。
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