Dancing in the Rain

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Life is not about waiting for the storm to pass but about learning how to dance in the Rain.

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(9)アンチ・ダンピング措置 GATT第6条1項とAD協定【国際経済法】

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貿易救済措置その2、アンチ・ダンピング措置についてまとめました。

国際経済法はもういいかなと思っていたのですが、相殺関税だけまとめたのはなんとも中途半端なので残りの救済措置についても書きます。残すはセーフガード。

アンチ・ダンピングについては、授業ではいわゆるゼロイング(zeroing)とか米国の実行についてもやったのですが、なんだか自分の理解も怪しいのでそこまで踏み込んでいません。

 

概論

  • アンチ・ダンピング措置(Anti-Dumping duties, AD)とは、正常な価格(nomal value)よりも低い価格で輸入された産品が、輸入国の産業に実質的な損害(material injury)を与える、または、与えるおそれがある場合に認められる関税措置。
  • AD措置は、相殺関税及びセーフガードとともにWTO法上認められている貿易救済措置。根拠規定は、GATT 第6条及びアンチ・ダンピング協定(Anti-Dumping Agreement)
  • AD措置の前提となるダンピング調査(investigations)は、加盟国内の調査当局(authority)により実施。多くの場合、影響を受けた国内生産者の要請に基づき調査を開始。
  • WTOの紛争処理手続を経ずに輸入国の権限でAD措置をとることが可能であるため、輸出国及び業者にとっては大きなリスクとなりうる。輸出国は、AD措置の協定適合性について紛争処理機関(DSB)で争うことが可能。

GATT 第6条1項

締約国は、ある国の産品をその正常な価額より低い価額で他国の商業へ導入するダンピングが締約国の領域における確立された産業に実質的な損害与え若しくは与えるおそれがあり、又は国内産業の確立を実質的に遅延させるときは、そのダンピングを非難すべきものと認める。

アンチ・ダンピング措置の発動要件

AD措置は、以下の要件が満たされる場合に発動が認められる(AD 第2条及び第3条)

  1. ダンピングの存在
  2. 実質的な損害(material injury)
  3. ダンピングと損害の間の)因果関係(causation)

これらにつき調査当局はWTOに整合的な調査に基づいて立証しなくてはならない。

ダンピングの存在

ダンピング(不当廉売)は、ある産品の輸出価格が、輸出国内における「正常な価格」よりも低いものであるときに認められる。

輸出価格 < 正常価格

AD 第2条1項

この協定の適用上、ある国から他の国へ輸出される産品の輸出価格が輸出国における消費に向けられる同種の産品通常の商取引における比較可能な価格よりも低い場合には、当該輸出される産品は、ダンピングされるもの、すなわち、正常の価額よりも低い価額で他の国に導入されるものとみなす。

正常な価格
  • 正常な価格(nomal value)とは、輸出国の消費に向けられる同種の産品(like product)の通常の商取引(ordinary course of trade)による輸出国の価格(国内価格)を指す(AD 第2条1項)例えば、かかるコストよりも低い価格は通常の商取引によるものとはいえない。
  • (1)同種の産品の販売がない場合、又は、(2)市場が特殊な状況にある場合(particular market situation)は、適当な第三国(appropriate third country)の比較可能な価格又は生産費用(cost of production)に利益やその他費用を上乗せした価格を利用することができる。(AD 第2条2項)

  • 特殊な状況とは、特に独占市場や非市場経済(non-market-ecenomy, NME)など、輸出価格と国内価格を適切に比較することができない場合を指す。特に米国やEUで、正常価格を上方修正したり、輸出価格を下方修正することにより、ダンピングを認定する実行。
公正な比較
  • 輸出価格と正常価格は、公正に比較(fair comparison)されなければならない。この比較は、商取引の同段階において、かつ、可能な限り同じ時期に行われる。(AD 第2条4項)
  • 恣意的に価格の高い時期の価格だけを正常価格の計算に参入する(あるいは安い時期の価格を排除する)ことは許されない。
ダンピング・マージン
  • アンチ・ダンピング措置の関税率は、ダンピング・マージン率(dumping margin)を超えてはならない。なお、ダンピング・マージンが2%以下である場合は、関税措置を課すことができない。
  • ダンピング・マージン率は、正常価格から輸出価格を差し引いたものを輸出価格で除したものをパーセントで表したもの。ex. 正常価格120ドル、輸出価格ドルの場合、(120ー80)/ 80*100=50%

実質的な損害

実質的な損害(及びその恐れ)の有無は、(1)ダンピング輸入の(volume)と輸入国における同種の産品の価格に対する効果(effect)と(2)ダンピング輸入が同種の産品の生産者に与える影響(impact)の双方に関する実証的な証拠(positive evidence)に基づいて客観的な検討(objective examination)によって評価(AD 第3条1項)

AD 第3条1項

GATT第六条の規定の適用上、損害の決定は、実証的な証拠に基づいて行うものとし、( a ) ダンピング輸入の量及びダンピング輸入が国内市場における同種の産品の価格に及ぼす影響並びに ( b ) ダンピング輸入が同種の産品の国内生産者に結果として及ぼす影響の双方についての客観的な検討に基づいて行う。

数量効果と価格効果
  • 数量効果については、ダンピング輸入品の絶対的な量(absolute volume)が著しく増加したか、又は、輸入国内の生産もしくは消費に対して相対的に著しく増加したかどうかを検討する(AD 第3条2項
  • 価格効果については、輸出価格が輸入国の同種の産品の価格を著しく下回るものであるか(undercutting)、または、価格が著しく押し下げられているか(depression)、もしくは、輸入がなかったとしたならば生じたであろう価格の上昇が著しく妨げられているか(suppression)を考慮する(同条)
  • 複数の国の産品が問題となっている場合は、一定の条件の下でその輸入の影響を累積的に(cumulatively)評価することができる(AD 第3条3項)
国内産業に与える影響
  • ダンピング輸入の国内産業に与える影響(impact)の評価については、当該国内産業の状態に関連する経済的要因及び指標を検討しなければならない(AD 第3条4項)
  • 第3条4項は、影響の評価に含まれるべき要素として、実際のまたは潜在的な(actual and potential )販売や利潤等の低下、国内価格への影響、ダンピング・マージンの大きさ(magnitude)、キャッシュ・フローや雇用等に及ぼす実際のまたは潜在的な悪影響を列挙(ただし網羅的ではない。)。

因果関係

  •  ダンピング輸入の及ぼす影響によって損害が与えられていることが立証(demonstrate)されなければならず、この因果関係は、全ての関連する証拠(all relevat evidence)に基づき評価されなければならない(AD 第3条5項)
  • 国内産業に影響を与えている他の要因(other factors)については、ダンピング輸入に帰責してはならない(“non-attribution” analysis)。
  • 第3条5項は、ダンピング価格以外の価格、需要の減少や消費者態様の変化など、他の影響を与え得る要因について列挙。
  • 調査当局は、ダンピングの因果関係を証明するために、国内産業の損害についてダンピングによるものとそうでないものを区別しなければならないことになる。

アンチ・ダンピング措置

  • WTO加盟国は、ダンピングを相殺または防止するため、ダンピングされた産品に対して、ダンピング防止税を課すことができる。ただし、ダンピング防止税は、ダンピング・マージン(margin of dumping)を超えてはならない(GATT 第6条2項)
  • AD措置は、ダンピングに対する唯一排他的な救済措置。ダンピング輸出に対するいかなる措置(any specific action against dumping)も、この協定により解釈されるガットの規定による場合を除くほか、とることができない。(AD 第18条1項)
  • 米国ーBYRD条項(2003年)において、上級委は、アンチダンピング関税を影響を受けた国内生産者に分配することは、当該措置がダンピングと強い関連要素を有することから、第18条1項におけるダンピングに対する措置に該当し同条に違反すると認定。

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Social distancing! 今すぐ使いたくなる実践アメリカ英語【時事問題編】

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ちょっとは時代についていこうと、コロナウィルス関係の最近よく聞くアメリカ英語についてまとめてみました。ああそういえばそんなこと言ってた時代もあったなと思える日が来ればいいですね。

 

時代とともに変化するアメリカ英語

数ヶ月前とは様変わりしていよいよ米国もコロナウィルス(Coronacirus, COVID-19)の脅威に晒されています。

常に消毒液(sanitizer)を持ち歩いて、ことあるごとに消毒(disinfect)することも(それでもマスクは付けないアメリカ人)、遠隔で(remotely)あるいはヴァーチャルに(virtually)何かをすることも、近頃では新常態(new normal)と言ってもいいほどになっています。

そんな中で、人々の使う言葉にも変化があります。

この記事では、今まであまり聞かなかったけれど、ここ最近になって使われ始めた言葉、中でも "quarantine(隔離)"と"social distancing(対人距離)"、それから "stay at home order(外出禁止令)" について書いていきます。

Quarantine 隔離する

クアランティンと発音します。初めて会話の中に出てきたとき、クエンティン・タランティーノ監督の話でもしてるのかと思いました(それくらい馴染みのない言葉だったということです!)。しかし、今やもう当たり前のように日常会話の中に出てきます。

意味は、動詞だと「隔離する、検疫する」、名詞だと「隔離、検疫」です。コロナウィルスの文脈では、もっぱら前者の「隔離あるいは隔離する」の意味で使われます。基本形は、"quarantine A in(to) B" で「AをBへ隔離する」です。

ちなみに、空港等での出入国の際、国境管理行政手続に "CIQ" というものがありますが、これはそれぞれ、Custom(税関)、Immigration (出入国)、Quarantine(検疫)の頭文字を取ったものです。海外旅行から帰ってきたとき、体温を図る検疫ゲートを通りますね。この時の、quarantineは、隔離ではなく検疫という意味で使われています。

self-quarantine / self-isolation

「隔離する」というと、例えば、政府が感染症患者を特定施設に収容するという場合のように、自分以外の他者によって(多くの場合強制的に)隔離されるという文脈で使われます。この場合の主語は政府ですね。

ところが、今回のコロナウィルスの場合は、自分で自分を隔離しないといけません。この場合、"quarantine myself" と言えなくもないですが、最近よく耳にするのは、"self-quarantine" です。

例えば、「米国を訪問した人は、14日間隔離しなければならない」だと、"If you have returned from  traveling to the US, you will be required to self-quarantine for 14 days."  と表せます(ちなみに、このように quarantine を動詞として使う場合、受け身として使うかそのまま能動態として使えるのか考えましたが、どちらでもオッケーのような印象です。)。

日本語では同じく「隔離」と訳する英語に、"isolation" があります。厳密に言えば、これは医療用語で、すでに感染している人を非感染者から隔離することを指しますが、これも"self-isolation" として、"self-quarantine"と同義で使われているような気がします。ちなみに、前者は名詞なのに対して、後者は、動詞と名詞両方で使うことができます。

Social Distancing 対人距離

ソーシャル・ディスタンシング、という言葉もぽっと湧いて出てきたようなタームです。日本だと、クラスターとかオーバーシュートみたいなものですね(ちなみにこれらをアメリカで聞いたことは一度もありません)。この "social distancing" を無理やり日本語にするとすれば、「対人距離」や「社会的距離」と訳しているのを目にしたことがあります。

"Social Distancing" とは、特に若者や健康な人が、自分で気がつかないうちにウィルスを拡散(spread)するのを防ぐために、物理的に人と人の距離を広げることをいいます。10人以上の集団で集まらないとか、対人間は6フィート(1.83メートル)間隔を広げるとか、米国ではいろいろ言われていますが、これらはみんな "social distancing" の例です。

distance の使い方

"distance" は名詞で「距離」という意味ですね。「距離を保つ」だと "keep your distance" です。実は、この単語には、「距離を置く、離れる」という動詞の意味もあります。「私はその集団から遠ざかった」と言いたい場合、日本語的発想だとなかなか出てこないですが "myself" を使って、"I distanced myself from the crowd." と表せます。

ということで、"ditancing" は「距離を置くこと、間隔を空ける」という意味になり、"social ditancing" は名詞として使われることが多いです。「対人距離を置く」であれば、”practice social distancing” や "maintain social ditancing" と表せます。

形容詞的に使うのも流行って(?)いて、例えば、人と一定の距離を置いてジョギングをするなら、"social distancing running" とか言ったりします。

Stay at Home Order 外出禁止令

封鎖を意味する英語としてロックダウン(lockdown)という言葉を耳にするようになりましたが、その一歩手前の状態の時に外出禁止令が発出されることがあります。

ではこの外出禁止令、英語でなんというのでしょうか。辞書を引くと "curfew" と出てきます。しかし、これはもっぱら「門限」という意味で使われる単語です。

じゃあ、なんと言えばいいのか。実はとても簡単な単語で表せます。外出禁止というのは家にいなさいということです。家にいるとは、"stay at home" です。命令は、"order" なので、外出禁止令は、"Stay at Home Order" になります。

なんだか柔らかい響きになりますね。でもこれはどうやら正式な用語のようで、行政文書などの公的な文書でもでも使用されています。

なお、同じ "home" を使った表現で、"work from home" というのがありますが、これは日本語だと「在宅勤務」です。なぜか "at home" じゃないんですね。

外出禁止令の内実

ちなみに、この "Stay at Home order" というのは、米国の場合、State, County, City レベルでそれぞれ政府が発出権限を有していますが、どれも例外が多く内容も緩い(relaxed)ものが多いです。

とはいえ、店もレストランも閉まっているか持ち帰り(pick up)のみになってしまっているので、実質的に誰かと集まって話したりする場所というのはないのですが。

そのため、休日は、庭先で日光浴をしたり、ジョギングやサイクリングをしたりと、皮肉的(ironic)ですが、以前より屋外にいる人の姿を多く見るようになりました。ニューヨークみたいに爆発的に増加したりすれば人々の意識も変わってくるのかもしれませんが。

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【メモ】キューバ危機 Cuban Missile Crisis

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ちょっと気になったので、キューバ危機の際の米国の「隔離」措置について、その国際法上問題点についてまとめてみました。自衛権がらみかと思ったらリオ条約の解釈という割とニッチな論点に行きついてしまいましたが。

 

事実と経過

  • 1959年の革命後、キューバ共産主義政権と米国の関係が深刻に悪化。カストロ政権打倒を企図したピッグス湾事件(the Bay of Pigs)が失敗した後、ケネディ米国大統領は、1961年11月に、マングース計画(Operation Mongoose)を公式に策定。
  • 米国とその他西側諸国の措置によって打撃を受けた結果、キューバ は、ソ連及び共産圏諸国にその経済的依存を強めることとなった。
  • 1962年10月、米国は、ソ連が核ミサイルをキューバ へ運搬及び配備することを計画しているという情報を入手。冷戦時代の当時、国連安保理が拒否権行使により機能不全(the Cold War deadlock)に陥っていることから、米国は、米州機構(the Orgnization of American States, OAS)に対して協力を要請。
  • これを受けて同月23日のOAS外相会合において、加盟国は、1947年の米州相互援助条約リオ条約)(Inter-American Treaty on Reciprocal Assistance, the Rio Treaty)の第6条及び第8条に基づき、キューバ政府が中共ソ連勢力から軍事物資の供給を受けることを阻止し、(アメリカ)大陸の平和と安全に対するこれまでにない脅威となりつつあるミサイル配備を防止するための、武力行使(use of armed force)を含めた全ての必要な(may deem necessary)措置をとることを勧告した。
  • また、OASは、国連憲章第54条に基づきその決定について国連安保理に報告し、キューバへの国連オブザーバー派遣に対する期待を示した。
  • 10月23日、ケネディ大統領は、キューバへの武器及び関連物質の輸送を禁止し、米陸海空軍はこれ維持するために適切な措置をとることを表明し、キューバの海上「隔離(quarantine)」を宣言した。これを受けて米軍は、OAS諸国の協力を得て、キューバへと向かう船舶及び航空機の捜索及び臨検を実施する体制を整え、事実上の海上封鎖blockade)を行った。
  • 米ソの緊張関係は急激に悪化し、核戦争寸前の事態にまで陥ったものの、ソ連がキューバから核ミサイルを撤去することを条件として、米国はキューバの不可侵を保証し、11月21日に隔離を終了した。

各国の立場

  • 米国は、海上隔離について、国連憲章第51条の自衛権の対象となる武力攻撃が存在したことは主張せず。また、大統領の宣言においても自衛権の言及はなかった。
  • OASも、武力攻撃に対する自衛権を定めたリオ条約第3条ではなく、武力攻撃以外の平和に対する脅威についての対応を規定した第6条を援用した。
  • キューバは、米国による一方的な海上封鎖は、戦争行為(act of war)であるとして米国を非難。国連安保理の議論においても、ソ連及びアラブ連合共和国は同様に批判。
  • 地域的機関の安保理承認なき強制行動を禁じた国連憲章第53条に照らして違法とする主張も少数ながらあった。

合法性の問題

  • 論点:米国のキューバ に対する事実上の海上封鎖は、実定国際法上、合法であるかどうか。
  • 適用法規:米ソ(及びキューバ)が戦争状態にあったとは評価できず戦時国際法(jus in bello)ではなく、平時の国際法、とりわけ開戦法規(jus ad bellum)が適用
  • 前提として、事件の法的評価は、米国・キューバ関係の政治的文脈から切り離して独立して行われなければならない。敵対国の過去の行為に遡って自国の行為を正当化を主張することを許してはならない。ex. 在テヘラン米国大使館事件

武力不行使原則違反と自衛権

  • 米国の主張する海上「隔離」は「封鎖」と実質的に同様。なお、米国は平時封鎖(pacific blokade)にも依拠せず。
  • したがって、この隔離が国連憲章第2条4項の武力の行使及びその威嚇に該当し、武力不行使原則に違反することは明白。そもそも平時における海上封鎖及び復仇は正当化されない。
  • しかし、米国は、自国及び同盟国に対する武力攻撃があったとは主張していない。また、OASについても、自衛権を規定した第3条に依拠していない。
  • また、ソ連によるキューバへのミサイル配備が武力による威嚇を構成するとも考えにくい。cf. 19世紀ヨーロッパにおける勢力均衡

地域的機関による武力行使承認

  • OASによる決議は、履行措置としての武力行使を米国に対して承認しているかのように読めるためリオ条約の解釈が問題となる。
  • 条約第6条は、武力攻撃ではない侵略行為(aggression)、米大陸外又は大陸間の紛争、または、アメリカの平和を脅かす事態に対する集団的措置について規定し、条約第8条は、この条約の目的のためにとられる措置(特に第3条及び第8条上の措置)については、武力の行使(use of armed force)が含まれることを認める。
リオ条約第6条と第8条
  • リオ条約第6条は、武力攻撃ではない侵略行為が存在すること、当該侵略によってある国家が影響を受けた(affected)こと、これにより被害国(victim)となったことを要件として集団的措置を決定することを規定。
  • ソ連のミサイル配備は、それを規律する法がない(cf. 軍備管理・軍縮条約)ことから国際法違反とは認められない。また、米国の領土及び領水を侵害するものでもない。さらに、キューバの同意によることから同国の主権を侵害するものでもない。したがって、第6条の「侵略」を構成すると考えることは困難
  • 仮にミサイル配備が侵略を構成するとしても、米国が、それにより実質的に影響を受け、被害国となったとはいえない。また、条約は、先制的な措置については認めない。
  • また、第6条は「平和に対する脅威(threat to the peace)」についても集団的措置を求めるが、国連憲章上、安保理にのみその認定権限が与えられていることを考えれば、OASにはこれを認めて武力の行使を承認することはできない
国連憲章との関係
  • 条約第8条が、第3条(武力攻撃)及び第6条(武力攻撃でない侵略)の両条の場合に適用されるとすれば、武力攻撃か否かを問わずに、武力の行使を含むを措置をとることを認められることになり、このような解釈は、武力攻撃の有無を区別する国連憲章の解釈と矛盾
  • さらに、安保理の事前承認なき地域的機関の武力行使を禁じる憲章第53条とも相反。
  • 憲章第103条は、国連憲章の最高法規性を規定するが、同規定は権利ではなく、義務の抵触を解決する規範。OAS諸国は、リオ条約の構造上、海上隔離に参加する義務を負っているわけではない(米国の圧力または政治的意思によるものに過ぎない)ので、同条は適用されない。
  • なお、特別法優先の原則を根拠として、米国は、少なくとも当時OASの加盟国であったキューバ に対しては、特別法(lex specialis)たるリオ条約上の規定が、一般法(lex generalis)たる国連憲章上の規定(2条4項及び53条)に優先するため、武力の行使が認められるとする議論もあり。
  • ただし、これについては、①キューバは、海上隔離が実施されていた間、OASの資格を停止されていたこと、②条約第1条及び第10条は、条約が国連憲章の規定に劣後すると解釈できること、③武力不行使原則は強行規範であり、これを逸脱する規範は無効であることから否定される。

参照条文

(1)リオ条約

ARTICLE 6

If the inviolability or the integrity of the territory or the sovereignty or political independence of any American State should be affected by an aggression which is not an armed attack or by an extra-continental or intra-continental conflict, or by any other fact or situation might endanger the peace of America, the Organ of Consultation

shall meet immediately in order to agree on the measures which must be taken in case of aggression to assist the victim of the aggression or, in any case, the measures which should be taken for the common defense and for the maintenance of the peace and security of the Continent.

ARTICLE 8

For the purposes of this Treaty, the measures on which the Organ of Consultation may agree will comprise one or more of the following: recall of chiefs of diplomatic missions; breaking of diplomatic relations; breaking of consular relations; partial or complete interruption of economic relations or of rail, sea, air, postal, telegraphic, telephonic, and radiotelephonic or radiotelegraphic communications; and use of armed force.

(2)国連憲章

 第53条1項

安全保障理事会は、その権威の下における強制行動のために、適当な場合には、前記の地域的取極または地域的機関を利用する。但し、いかなる強制行動も、安全保障理事会の許可がなければ、地域的取極に基いて又は地域的機関によってとられてはならない。もっとも、本条2に定める敵国のいずれかに対する措置で、第107条に従って規定されるもの又はこの敵国における侵略政策の再現に備える地域的取極において規定されるものは、関係政府の要請に基いてこの機構がこの敵国による新たな侵略を防止する責任を負うときまで例外とする。

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I'm fine, thank you. And you? 今すぐ使いたくなる実践アメリカ英語【挨拶編】

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アメリカ生活も残りわずかとなってきましたが、実践的な英語の話。今回は、2年ほど前にアメリカにやってきた当初を思い出して書いてみたいと思います。題して挨拶編。挨拶というのは、一番初めに誰もが直面する場面ではあるにも関わらず、誰も教えてくれません。まあ、すぐに慣れてしまうからということかもしれませんが。

 

アメリカの挨拶と日本の挨拶

さて、旅行か留学か駐在か、ともかくあなたは念願のアメリカにやって来ました。すると、もちろん、誰かと会ったときには挨拶をします。レストランでもホテルでも、あるいは、道を歩いているだけでも、アメリカでは挨拶をします。

日本だったら、例えばお店とかだと、挨拶というよりも「いらっしゃいませ」と言われることが多いですね。この場合は特に何も返さなくても問題ありません。というかもともと返答を求められていません。

しかし、アメリカの場合は違います。"Hi, how are you?" と聞かれてだんまりではだめです。たとえそれが、スーパーのレジであっても、カフェのカウンターであっても、とりあえず何か声に出して(重要)返事をしないといけません

とはいえ、日本語では、案外ちゃんと挨拶することって少ないような気がします。もちろん、こんにちは、と言うことはありますが、親しい仲の人だったり、知り合いに対しては、会釈とかだけ済ましたりすることも多いんじゃないでしょうか。

I'm fine, thank you. And you?

さて、まずは、中学の(年代によっては小学校の)英語の教科書を思い出してみましょう。ちょうど最初に出てくるフレーズです(あるいは "This is a pen."の次かもしれません。)。

"Hi, how are you?" ですね。では、それに対する返答はなんでしょう。

"I'm fine, thank you. And you?" じゃないでしょうか。僕は小学生の頃に通っていた地元の英会話教室でこれを呪文のように唱えていました。 今の教科書はどうなってるか分かりませんが、これだとナチュラルじゃない。もちろん、間違ってはいないのですが。

How are you? の意味

それはなぜかというと、実はこの "How are you?" には(少なくともアメリカ英語では)ほとんど意味がないからです。つまり、"Hi, how are you?" でワンフレーズです。このセットで「こんにちは」ということです。

アメリカに来て当初ありがちなのは、ああ自分の調子を聞かれてるんだと思って、真剣に答えを考えてしまって、"I'm  tired" とか "I'm hungry"とか答えちゃうんですね(自分がそうでした。)。でもそんなことは実は聞かれてないんです。

How are you ? に対する答え方

じゃあ、なんと答えたらいいのか。これにはバリエーションがあります。

Good

まず、一番よく耳にするのは、"I'm good, how are you?" です。あるいは単に "Good" だけのことも多いです。

人によっては、他にも、 "Not bad" とか "Fine" とか "Doing well" とか "Can't complain"とか、いろいろ返し方があるかもしれませんが、大切なのは、ネガティブなことを言わないということです。

どんな時でも "Good" です。明らかに風邪を引いていて見るからに体調が悪くても "Good" です。いやいや全然 "Good" じゃないでしょ、とルームメイトに言ったら、アメリカではこうなんだよと言われました。誰も本当の調子なんか聞いていないんですね。

I'm okay

ただ、言うとすれば、"I'm okay" というのがあります。この "Okay" は "Okay"じゃありません(ややこしい。)。まあまあ、又はそれ以下といったニュアンスです。ちなみに日本人が(?)割とよく使う "so-so" というのはほぼ聞きません

話はちょっと逸れますが、例えば、"How was your flight?"  とか "How was your weekend?"と聞かれたときに(非常によく聞かれます)、"It's okay"と言ったりします。これもまあまあだったよ、ないし、悪くはなかったと言いたいときの答え方です。

さらに、"I'm okay" というのは、何かものを勧められたときに断るのにも使えます。

例えば、食事をしていて、「コーヒー要りますか?("You want some more coffee?")」と聞かれたときに、「大丈夫です、ありがとう("Ah, I'm okay, thank you.)」と答えることができます。

How are you?

"How are you?" の話に戻すと、実はこの疑問文に答えずに、"Hi how are you?" とそっくりそのままおうむ返しにすることも多いと思います。ちょっと変な感じがするかもしれませんが。

この場合、聞き返された方は、"Good" とか答えるわけです。最初に聞いた方は、特に答えが返ってこなくとも、別にこれは無視されたと感じることはないと思います。それくらい意味がないということですね。 

 

その他の表現

ちなみに、"How are you?"  以外にも、"How are you doing?" とか "How's it going?" という表現もよく使います。これらは全部同じ意味です。それから久々に会った場合だと、"How have you been?" というのも使えます。 

What's up?

"What's up?" は、事情とか状況を尋ねるときに使われます。どうかされましたか、くらいの意味です。ところが、これもまた "How are you?" と同義の場合もあります。文脈次第です。

"What's up?" の別の言い方に "What's good?" というのもあります(主にアフリカ系アメリカ人の間で使われている気がします。)。

さらに、これらがチャットだと、 "Was good" とか "Sup (what's up → wassup の略)"としてスラング化します。これらに対して(What's upも含む)は定型として "Not much" と答えることが多いです。奥深き What's upの世界。

双方向のコミュニケーションとしての挨拶

渡米してまもない頃、アメリカ人はなんて表層的(superfacial)なんだと思ってしまったものですが、少なくともそこに双方向コミュニケーションないし対話の可能性があるというのはいいことなんじゃないかと思うようになりました。日本だと一方通行のことが多いですしね。

でもこれはどっちが優れているという問題ではなく、日米間の文化的背景の相違によるものだと思っています。つまり、日本の場合は、アメリカのように人種・宗教・文化の多様性がない(あるいは同質性が高い)ために、「言わなくても分かる」文化なのだと思います。

それとは逆にアメリカは、その国民の多様性のために、常に己が何者であるのかを示し続けなければならないという、「言わなきゃ分からない」文化(もしかしたらもっとちゃんとした学術用語があるのかもしれない)なんじゃないかと思ったりします。そして、これは挨拶のみならず社会の随所に現れているような気がします。

その上で敢えて言えば、アメリカの場合、形だけでも "Good" と言った後に、何か他の話題につなげることができるというのはいいことじゃないかと思います。そこから新しい会話が始まることもよくあります。

例えば、最近ワシントンDCに行った際にスーパーのレジでこんな会話がありました。

"Hi, how are you doing?"

"Good. I just got in town(ちょうど着いたところなんだ)"

"Oh yeah, where're you from?(そう、どこから来たの?)"

"North Carolina(ノース・カロライナだけど)"

"Really! I'm from there, too. It' a small town in the mountains though(私もよ。と言っても山の方だけどね)"

自分から何か話しかけるのって気が引けますよね。でも、"How are you?" と聞かれた後だったらなんだか話しやすいようなそんな気がします。ちなみにアメリカではこういうレジ係(cashier)とのスモール・トークは割とよくあって、南部だとスモールどころか本腰を入れて話始めることもあるみたいです。(テキサス出身者談)

 

さて、挨拶編と銘打ったからには、別れ際の挨拶に着いても書こうと思ったのですが、意外にここまでで文量が埋まってしまったので、これくらいにします。また機会があれば "Have a good one!" の話も書きたいと思います。

それでは、Have a good one!

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(38)武力不行使原則の例外 IV:領域国の同意・人道的介入・自国民の保護【国際法】

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国際法解説シリーズ、武力不行使原則の例外その4。この記事では、集団安全保障と自衛権以外の武力不行使原則の例外として、領域国の同意、人道的介入、自国民の保護についてまとめました。 自衛権の拡張(非国家主体に対する自衛権及び先制的自衛権)については、前回の記事(武力不行使原則の例外 III)でまとめています。

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国連憲章外の武力不行使原則の例外

  • 国連憲章体制下、武力行使は原則として禁止(憲章第2条4項)。ただし、明文の例外として、集団安全保障(第7章)及び自衛権(第51条) を規定。
  • また、テロリストやサイバー攻撃など新たなる脅威に対する武力行使の正当化根拠として、自衛権の拡張(非国家主体に対する自衛権及び先制的自衛権)が主張される。
  • さらに、憲章外の例外として、人道的介入や自国民の保護などが主張されるが、これら(ただし、領域国の同意を除く)は、国家実行に依存し、一部の国家の支持を得ているものの、国際社会のコンセンサスを形成するに至っていない

領域国の同意

  • 領域国(被攻撃国)の同意(consent)がある場合、当該領域国に対する武力の行使は武力不行使原則に反しないと広く認識。ただし、国連憲章に明示の規定はなし。intervention by invitation と称されることもある。
  • 同意は、黙示であっても明示であってもよいとされる。また、形式(文書によるか口頭によるか)についても合意はない。
  • 事例として、アフガニスタンイラクソマリアリビア及びイエメンにおける米国の軍事活動、マリにおけるフランスの軍事活動(2013年)、シリアにおけるロシアの軍事活動(2015年)が挙げられる。
政府の同意権限
  • 典型的には、領域国が内戦状態に陥った場合に、他国の介入を要請する権限はどの政府にあるのかという問題がある。特に、シリアなど現政府が自国民を弾圧しているようなケースや暴力的に政権を収奪したようなケース。
  • 政権にジェノサイドや人道に対する罪の疑いがあるとしてもそれだけを持って同意する権限を失うわけではないと解される。ex. シリアのアサド政権
  • 少なくとも実効的(effective)な政府であること、すなわち領土を実効的に支配していることが必要とされてきたが、近年では、これに加えて民主的手続によって選出された正統性(legitimacy)を有する政府でなければならないとする国家実行(特に安保理による集合的判定)あり。ex. ハイチ(1994年)、シエラレオネ(1997年)、イエメン(2015年)

人道的介入

  • 人道的介入(humanitarian intervention)ないし人道的干渉とは、他国において重大かつ深刻な人権侵害が行われるとき、これを阻止するために別の国が(一方的に)軍事力をもって強制介入できるとする理論。16世紀から特にキリスト教徒の保護を名目とした介入について議論されてきた。
  • 国連安保理による武力行使の承認があれば問題とならないが、常任理事国の拒否権行使により安保理機能不全(paralysis)に陥っている場合(ex.シリア問題に対するロシアの拒否権行使)に人道的介入を根拠とする武力行使が認められないかが問題。
  • 1999年の北大西洋条約機構NATO)によるコソボ空爆の際に、英国等は人道的介入による武力行使の正当化を主張。2013年のシリアの化学兵器使使用に対する武力行使、2018年4月のシリア空爆についてもこれを維持。ただし、米国は法的根拠として人道的介入を具体的には援用していない。
保護する責任(Responsibility to Protect. R2P)
  • 2005年国連サミット成果文書(World Summit Outcome)において、 カナダ等が保護する責任(Rseponsobility to Protect, or R2P)として人道的介入の考えを概念化。ただし、武力的介入は、安保理決議を前提とする。

(138)すべての国家は、ジェノサイド、戦争犯罪民族浄化(ethnic cleansing)及び人道に対する罪から自国民を保護する責任を有する。国際社会は、それが適切な場合は、個別の国家がこの責任を果たすための支援をするべきである。

(139)国際社会は、国連を通じて、国連憲章第7章及び第8章の規定に従い、ジェノサイド、戦争犯罪民族浄化及び人道に対する罪から人々を保護するために適切な外交的、人道的その他平和的手段を用いる責任を有する。この文脈において我々は、国連安保理を通じて、断固とした時宜にかなった態様で、第7章を含む国連憲章に従い、集団的行動をとる用意がある。

  • 安保理決議1970(2011年2月)は、リビアに対しては保護する責任について言及。ただし、保護する責任を直接の根拠として武力行使を認めた安保理決議は存在しない。
正当化根拠と問題点
  • 一般に承認された国家実行によれば、重大な人権侵害は国際的関心事項(legitimate concern of international community)。 ex.ウィーン宣言(世界人権会議、1993年)
  • 国連憲章第2条4項は、政治的独立(political independence)及び領土保全(territorial integrity)及び国連の目的に反する形の武力行使を禁じているという解釈。
  • 人道的介入は、武力行使が極めて限定的であり、外国政府を攻撃するものではなく、時間的短い場合は、政治的独立も領土も害しない。また、国連憲章第1条3項が定める人権の促進という国連の目的に合致しているとする主張。
  • しかし、起草過程を鑑みればこれらの文言は強調的表現に過ぎず、そのような解釈は受け入れられていない。
  • また、国連憲章の1条1項(国際の平和と安全の維持)と2項(主権平等と自決権)には「第一次的地位」が与えられている(国連経費事件)
  • 人道的介入は、何が重大な人権侵害を構成するかを決定する主観的要素(評価者の不在)を含むことから濫用の可能性があり。また、その基準についても量的・質的閾値の問題。さらに、例えば、シリアの化学兵器使用の真偽など、人道的介入の根拠となる人権侵害が存在したかという立証には事実的困難(factual difficulty )が伴う。 
違法ではあるが正当であるの理論(illegal but legitimate)  
  • 安保理決議を得ずに行われた1999年のNATOによるコソボ空爆に際して、違法(illegal)ではあるが、正当な(legitimate)介入であるとして正当化が主張され、また、同空爆は、国際社会から広く黙示の承認(tacit approval)ないし政治的同意を得た。
  • ただし、違法ではあるが正当であるの理論は、そもそも違法か合法化を決する法的議論(legal argument)ではないことに注意。また、正当性の判断は、合法性判断とは異なり、それぞれの国家の正当性概念の認識によって左右されることになることが問題となる。

在外自国民の保護

  • 自国民が外国において人質等の過酷な拘束状態に置かれた場合に、これを救出するために本国が実力に訴えることことが認められるかという問題。
  • 伝統的には自衛権の一環とする説が有力。領域国が保護する意思を持たない又は能力がないこと(unwilling or unable の基準)、当該国民が急迫した生命の危機にさらされていること、武力の行使以外に手段がないこと、その行動が合理的必要性と均衡を保つことなど要件が主張される。
  • イスラエルエンテベ空港急襲、米国のテヘラン大使館員救出作戦などの国家実行。国際司法裁判所(ICJ)はテヘラン事件で、武力行使について非難するも判断はせず。米国は自衛に固有の権利(伝統的自衛権)に含まれると主張。
  • 他の例外と同様に、濫用の危険性から国際法上の権利として国際社会の合意には至っていない

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